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解剖学的女性論(渡邊淳一)2

昭和63年 2月 1日:初稿 平成17年 1月 8日:更新
第3章 永遠の愛を信じる女
<はじめに>
教会で結婚するときのキリストの前での永遠の愛の誓いの意味は?
キリストは一時の男女の愛の永続を一番信じていなかったので、あえて誓わせて愛の崩壊へ歯止めをさしこんだのではなかろうか。

<結婚愛について>
「愛」とは異性に対する一種の「緊張状態」
「あの人のことを思うと胸がきゅんとしめつけられるとでも言おうか精神が張る、怠惰でいられない、そうした状態」
精神の緊張は一種の交感神経の緊張状態であり、愛に必要不可欠である。
結婚によって緊張が失われる。結婚は愛の墓場か。
この精神の緊張という切り札がなくなった不利な条件における愛が結婚愛である。

<結婚愛の実体>
結婚後、愛が永続するという錯覚から先に目覚めるのは男であり、男は精神的な面で失望する。女の失望は身体的現実的失望である。女は根本的なところでは失望しないで、結婚による永遠の愛を信じ、継続していける。

<男女の性愛の差異>
愛には精神的な愛と肉体的な愛(性愛)がある。性愛は一般的に結婚スタートにおいては、男女差がある。男にとって快感でも女にとっては快感ではない。
しかし、肉体的に健康でかつ相手の男を愛している女は、性感は徐々に目覚め次第に増強され、出産を経るなどして飛躍的に上昇する。
男の性感は当初より快感があるいつも一定の線を保ち、女のように年月とともに着実に上昇するということはない。男の性感は発展性がない。
それ故女の性感は男のそれに追いつき、追い抜き、その先逆転して差が開いていく。
「こうして初め猛々しさと、一歩抜きんでた性感を誇っていた男性は結婚後数年も経つと逆転し、むしろ女性の快感のよろしげな風情に感嘆し、時に畏怖さえ感じてくる」

<結婚における男女の差異>
男の性の悦びは、肉体的快感としてはうすっぺらなものであり、男にとって性感そのものより、性交に至る過程、未知なるものの探求心とか征服欲といったものの方が重要である。つまり男の性交は自分の行為が相手にいかに効果的であるか、いかに影響を持っているかの確認作業である。
これに対し女は素直に性感そのものの悦びに浸る。相手のことに構っていない。自分がよければよい。行為のときに男が目を開き、女が目を閉じるのはこの辺りの違いを象徴的に示している。
男は結婚により精神の緊張を失い、かつ性感も増進しない。女は結婚により精神の緊張を失うが、着実に上昇する性感がこれを補う。
女の性感は、開発してくれた男に固着して成長し増強されるのに対し、男の性感は当初より薄く、発展性もないので、一人に固着しない。
要するに女は本能のおもむくままに従えば、これすなわち夫への愛となり、男が本能のままに従えばこれすなわち妻への裏切りとなる。

<むすび>
1 永遠の愛を信ずるのは常に女性であり、一般的な男は、それが怪しげで信じ難いものであることを本能的に感じている。
2 愛は一種の精神の緊張状態で永続しない。
3 男の性感は平行線なのに、女の性感は上昇線である。
4 このような性感の上昇により、女は精神的緊張が失われても、一人の男を愛していける。しかし平行線で精神の緊張のない男には、それが至難のわざである。
5 永遠の愛に生きる女とは、本能のままに生きた生理的な女である。

第9章 嘘つきの女
男も女も互いに相手方がより嘘つきという。その原因は両者の嘘の定義に違いがあるからである。
<女の嘘・症例その一>
 井上靖の小説「氷璧」
田園調布の高級住宅街に住む美貌の人妻美那子はふとしたことからかねてから自分に心を寄せていた青年小坂をむしろ自分から誘って体を許す。これにより青年小坂は一層美那子へ思いを募らせるが、美那子は一夜の行為で小坂青年と逢う気持は失せてしまう。小坂は美那子が愛しているといって体を許しておきながら、今になって愛していないというのは裏切りであり、自分に嘘をついたと責める。美那子は確かにその夜は愛していた。しかし今は愛していない。美那子にとって愛したことも愛していないこともいずれも嘘ではない。
男は言葉の意味を継続した時間の中でとらえ、女は一齣一齣、分断した瞬間としてとらえることから喰い違いが生ずる。
男は、自分にとって正直かどうかというよりいったん言ったことの変更を嘘ととらえ、女の嘘は、自分それも生理に対して正直か否かでとらえる。

<女の嘘・症例その二>
ホステスY子は、かせぎも悪く乱暴者であるが性的満足は与えてくれるAと同棲していた。ところが金もあって優しい店の客Bとねんごろになり、Bとの安定した生活を求めてBのもとに走った。しかしBでは性的充足感が得られず、3ケ月で自分からAのもとに戻った。しかし半年後に再びBのもとに逃げ、Aが追ってきてY子を暴力的に連れ戻す。
AとBの間をピンポン玉のように行き来するY子はA、Bからみれば嘘つきと評価されるが、本人は嘘をついたと思っていない。その時その時体が思ったことを口で表わしただけである。
女性は、その生活、知識等の程度にかかわらず一般的に頭より体に素直である。暴力団が体で女を支配するのはこのことをよく知っているからである。

<嘘つきな女>
1 女の言葉や行動は体(生理)と密着している。
2 男からみて嘘つきな女とは、絶えず言うことの変わる女である。
 「より嘘つきな女とはその体(生理)の状態が絶えず変動する、肉体的に不安定な女で ある。」
成人女子において肉体的不安定とはホルモン分泌のアンバランスそのものをさす。女性において最も変動の多いのは性ホルモンであり、その分泌の変化で女性の体は変動し、言動も激しく変化する。性ホルモンの変動は女性は男性より較べものにならない程著しく大きく、男の体では想像もできない。

<総括ならびに結論>
1 成人女子の言動は体(生理)に密着し、体の変動、すなわち性ホルモンの変調により変わる。この変化を男は嘘と呼ぶが、女は不当な言いがかりと考える。
2 最も嘘をつく女とは、性ホルモンの変調が最も激しい女性のことである。
3 男にとって嘘つきな女を嘘つきでよくするためには、口で叱るより性ホルモンの安定を図ってやればよい。
男性は女性に嘘をつかれたとき、「ああこの女はいまホルモンが変調を起こしているのだなあ」と彼女のうちなる卵巣や子宮を想像して耐えてやることが肝要。

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