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いじめ自殺について-統計的には随分減っていますが-雑感1

平成29年 5月24日(水):初稿
○平成29年4月末頃から5月に入って連日のように仙台市の私立中2年の男子生徒(当時14歳)が平成28年2月にいじめを苦に自殺をした問題のニュースが、いじめに教師2名まで加わっていたとのことまで判明したとのことで、文部科学省まで巻き込み、センセーショナルに報じられています。

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<仙台中2自殺>仙台市長、再調査実施へ
河北新報2017年05月24日水曜日


 仙台市泉区の南中山中2年の男子生徒=当時(14)=が2016年2月に自殺した問題で、奥山恵美子市長がいじめ防止対策推進法に基づく再調査を実施する方向で最終調整していることが23日、分かった。13年9月の同法施行後、首長による再調査は宮城県内で初めて。

 男子生徒の自殺を巡り、市教委の第三者委員会「いじめ問題専門委員会」は今年3月、「いじめによる精神的苦痛が一因」とする答申を市教委に提出。市教委から報告を受けた奥山市長が、再調査の可否を検討していた。
 奥山市長は、答申でいじめの具体的な態様や加害生徒が特定されず、男子生徒の遺族が答申内容や専門委の公平・中立性に強い疑問を示している点を考慮。答申内容の検証が必要と判断したとみられる。再調査は専門委とは別の構成で行われる見通し。

 いじめ防止法は学校や教委が実施した調査に対し、首長が同種の重大ないじめの発生防止などのために必要と判断すれば、再調査できると定める。
 文部科学省は重大ないじめの調査に関する指針で、(1)市教委や学校の調査時に知り得なかった重要な事実が判明した(2)十分な調査が尽くされなかった(3)調査委員の人選の公平・中立性に疑義がある-場合は、首長が再調査を検討するよう求めている。奥山市長は指針の趣旨も踏まえたもようだ。
 同法施行後、市内では14年9月に泉区館中1年の男子生徒=当時(12)=がいじめを苦に自殺したが、奥山市長は専門委が追加調査までした点や遺族の意向を受け、再調査を見送った。


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○いじめ自殺と言えば最も有名な事件は、昭和61年に発生した「中野・富士見中学いじめ自殺事件(=葬式ごっこ事件、鹿川裕史君いじめ自殺事件)」です。その後も、ことある毎にいじめ自殺事件が報道され続け、一体、いじめ自殺の件数はどうなっているかネットで調べると「文科省HP」「いじめの発生件数の推移、児童生徒の自殺の状況「平成17年度生徒指導上の諸問題の現状について」(文部科学省調べ)より」グラフ付きでシッカリ紹介されています。

○いじめの発生件数は、昭和60年度15万5066件が平成17年2万0143件と32年間で7分の1以下に大激減しています。但し、「(注1)平成6年度からは調査方法を改めたため、それ以前との単純な比較はできない。(注2)平成6年度以降の計には、特殊教育諸学校の発生件数も含む。」との但書からは、単純比較はできないようです。

○児童生徒の自殺の状況ですが、以下のグラフの通り、昭和52年321人が、平成17年105人と3分の1以下に減っています。

以上:1,325文字

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