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”医学部新設、東北薬科大に決定 その決め手は”に落胆2

平成26年 8月30日:初稿
○河北新報平成26年6月27日「『第2の東北大、必要ない』知事、個性化を強調」との記事に期待し、東北大学医学部とは一線を画す宮城県立医大の誕生を望んでいました。しかし、後記「新医学部の設置者を選定するに当たり、文部科学省の構想審査会は、構想の『具体性』と『確実性』を重視。この点で東北薬科大はポイントを稼ぎ、宮城県と脳神経疾患研究所を突き放した。」の選定理由を見ると、宮城県の準備が不足していたことが否めないようです。

○「私欲渦巻く東北”医学部新設”-”選択平成25年12月号”から」には、「・仙台厚生病院医学部新設パートナーは東北福祉大で、このまま目黒氏が新規医学部を作れば東北大を頂点とする地元医療界にとって『最悪の事態』」と記述されています。ところが仙台厚生病院のパートナーとなる予定だった東北福祉大が降りて、突如、宮城県に名を上げましたが、この経緯については、「構想は東北福祉大、仙台厚生病院(仙台市)、栗原市の3者で協議を進めてきたが、病院の運営方針などをめぐり東北福祉大と栗原市の間で意見の食い違いがあったという。」と言う記事があります。栗原市に医学部を設置する構想に無理があったようです。

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医学部新設 「第2の東北大、必要ない」知事、個性化を強調
河北新報2014年06月27日金曜日


 宮城県立医学部新設構想をめぐり激しい論戦が展開された県議会6月定例会の一般質問は26日、最終日を迎えた。論戦4日目は構想が国に採択された場合、医学部の設置先となる宮城大(大和町)の将来像にも及んだ。

 県議会の最長老で、黎明(れいめい)期から宮城大を知る自民党・県民会議の今野隆吉議員(仙台・泉)は「入試倍率や就職率が良いのに、医学部によって難題を抱え込むことにならないか」と懸念を示した。
 看護、事業構想、食産業の3学部を有する宮城大ではかねて、学部再編を柱とする改革案が議論されてきた。

 宮城大の設置者である村井嘉浩知事は「今後は医学部新設の準備作業に軸足を置いてもらう。大学淘汰(とうた)の時代に『第2の東北大』は必要ない。個性のある大学を目指すべきだ」と言い切った。

 「既存の医学部とどう役割分担するか」「医師会と良好な関係を構築できるのか」。改革みやぎの坂下賢議員(石巻・牡鹿)は県立医学部を打ち出した村井知事に賛意を示しつつ、医療界の「既得権者」との緊密な連携を求めた。

 東北各県の既存医学部や医師会は、医療現場から医師が引き抜かれることなどを理由に、約40年ぶりの医学部新設に一貫して反対してきた。

 村井知事は「専門性の高い既存医学部と総合診療医を育てる県立医学部は役割が異なる」と歩み寄る姿勢を示した。伊東昭代保健福祉部長も「新設医学部に医師会の協力は不可欠。具体的な協議をさせてもらいたい」と低姿勢を貫いた。

 7月4日に開かれる国の構想審査会では、医学部新設を申請した3団体を対象にヒアリングが行われる。
 「入学定員は60人と小規模だが、全員が東北の自治体病院で働くという志を同じくする。さまざまな学生が集まる私学とは違う」。有識者ら委員との質疑応答に自ら臨む村井知事は、県立医学部の優位性を強調してみせた。


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宮城大選外、宮城県に衝撃
河北新報2014年08月29日金曜日


 宮城県が申請した「宮城大医学部」が選外となった28日、村井嘉浩知事ら県関係者の間には、衝撃が走った。提出期限ぎりぎりのタイミングで県立医学部へと急ハンドルを切った村井知事。準備不足は最後までたたり、自ら先頭に立って短期決戦に臨んだ「村井流」のシナリオは、幻に終わった。

 「直前に手を挙げ、明らかに準備が不足していた。特に、カリキュラムや教員確保策が遅れていたかもしれない」
 構想審査会が新設先を公表する5時間以上前の28日午後2時。村井知事は早々と、硬い表情のままで宮城大医学部の敗因を挙げた。

 報道では前日、ライバルの東北薬科大(仙台市青葉区)の構想が採択される見通しが既に伝えられていた。
 「審査会前に結論が出たことに非常に不信感を持っている。(下村博文)文科相には抗議させてもらった」と、悔しさをかみ殺すように語った。

 医学部新設は村井知事が東日本大震災後、国に働き掛けたことで一気に本格化した。安倍晋三首相は2013年秋、日本医師会などの強い反対を押し切って新設の検討を文科省に指示した。
 宮城県内への医学部新設の実現は、村井知事にとって一定の成果となる。しかし、県自ら医学部運営に乗りだしたことで、周囲の要求水準はいや応なく高まった。

 県議会内には「学費が安い」「宮城大看護学部と連携できる」などとして県立医学部を求める声が多かった。自民党県議の一人は「県内に新設されるだけでは十分でなく、県立医学部の採択という『勝利』が義務付けられた」と話した。

 村井知事は05年の就任以降、県独自のみやぎ発展税(08年)、沿岸漁業権を民間企業に開放する水産業復興特区(13年)など賛否が交錯する施策を次々導入。トヨタ自動車完成車組立工場の誘致(08年)も実現し、連勝街道をひた走ってきた。

 今回、自ら打ち出した政策では初めて挫折を経験することになった。県政界からは「今後の求心力低下につながりかねない」と県政運営への影響を指摘する声が上がった


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東北薬科大に医学部、教育実績と財政評価
河北新報2014年08月29日金曜日


 新医学部の設置者を選定するに当たり、文部科学省の構想審査会は、構想の「具体性」と「確実性」を重視。この点で東北薬科大はポイントを稼ぎ、宮城県と脳神経疾患研究所を突き放した。

 審査会は(1)東日本大震災後の医療ニーズへの対応(2)教員医師の確保策(3)卒業生の東北への定着策(4)医師需給に対応した定員調整の仕組み-の4点で3者を比較考量した。

 東北薬科大は(1)患者や教職員の確保に有利な仙台市内に付属病院を保有(2)最大被災地の石巻市に地域医療教育のサテライトを設置(3)最大70人分の奨学金を確保-など「一通りの具体策を示し、具体的な連携先を設定している」と評された。

 確実性についても審査会は「東北で70年以上の医療教育実績があり、設置経費を自己資金で確保できる一定のめどがあり、財政面でも安定している」と分析した。
 東北各県との連携不足などの課題も挙がったが、審査会は「具体的な準備が進んでいるから具体的な問題を指摘できる」と、むしろ肯定的な評価を与えた。

 宮城県は、村井嘉浩知事が「宮城大医学部」設置の検討に着手してから申請まで3日間という短兵急があだとなった。教育内容などについて審査会は「具体的に示されず、実習などに必要な連携先との協議も未着手」「総じて準備不足が否めない」と断じた。

 あえて医療過疎地の栗原市へのキャンパス進出を目指した野心的構想も裏目に出た。審査会は(1)付属病院の経営(2)教員医師や看護師の人材確保(3)教育環境の構築-などについて強い懸念を表明している。

 審査会内には、東北薬科大と宮城県のどちらを選定すべきか両論があった。ただ「東北薬科大と宮城県は連携すべきだ」という点で委員の意見はおおむね一致。最後は宮城県に、奨学金制度などで東北薬科大をバックアップするよう求めた。

 脳神経疾患研究所は、原子力災害対応に力を入れている点は評価の対象となったものの「財政面で確実性に欠ける」「行政との密接な連携がない」などと指摘された。


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