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弁護士は基本的に民間自由業者-交通事故事件の場合

平成25年10月 1日:初稿
○「弁護士は基本的に民間自由業者-多重債務事件の場合」を続けます。
サラ金事件とは、主にサラ金業者相手の多重債務整理・破産申立・過払金返還請求事件を言いますが、10数年前までは手間ばかりかかってお金にならない事件として弁護士に敬遠される事件でした。ところが、業務遂行方式が整理され、また、過払金返還事件については、借り手側有利な最高裁判決が続出してからは、弁護士にとっては、最高に「美味しい事件」即ち「楽してお金になる」事件に変貌しました。

○経営感覚の鋭い弁護士は、サラ金事件について「これは金になる」と気付いて、徹底的に取組む事務所が続出し、大は年間数十億円、小でも年間数千万円を、サラ金事件だけで稼ぐ事務所が続出しました。2年ほど前までは、サラ金事件は弁護士にとって、正に「お金のなる木」で、多くの弁護士が嬉々として取り組み、挙げ句には、脱税で検挙される弁護士も続出しました。平成25年現在は、一般の弁護士にはサラ金事件はなくなりましたが、サラ金専門と称する事務所にはまだまだサラ金事件は残っているようです。

○サラ金事件の中で特に過払金返還請求事件は、10件の内9件は、事務処理として全く簡単な業務で事務員に丸投げして回収額の15%乃至20%を報酬として取得出来、且つ、名目借入残額減額分10%相当額も報酬に加えると結構な報酬額となり、「楽してお金になる」と言う意味で最高の事件でした。弁護士が「高い倫理観の保持」者であるなら、こんな簡単な事件で報酬額20%も取得するのは気が引けるとして、報酬を下げても良さそうなものですが、殆どの弁護士は下げることなく、下げるどころ30%以上50%近い報酬を取る弁護士も出て来ました。私自身、「楽してお金になる」サラ金事件に群がった一人ですが、嬉々としてサラ金事件に取り組む多くの弁護士の姿に正に民間自由業者を痛感しました。

○弁護士が、「お金にならないことは嫌がる」実態は、ここ1,2年大激減したサラ金事件に代わって弁護士が群がる対象となった交通事故事件にもあります。交通事故事件は、実質の相手が保険会社であり、確実に回収できるという意味では、「美味しい事件」です。交通事故による傷害程度が高くて、認定後遺障害等級が高ければ高いほど「美味しい事件」になります。ここ1,2年大激増した自称交通事故専門弁護士HPをつぶさに見ると、「お金になる事件」しか扱わないと公然と表示する事務所が相当数あります。

○例えば、「脳挫傷後遺障害、高次脳機能障害、遷延性意識障害のみ」、「遷延性の事案のみに限らず、後遺障害事案・死亡事案等」、「交通事故によって被害者の方が死亡された場合」、「任意保険付きで①死亡、②後遺障害等級1~10認定済み」、「取扱事案は後遺障害等級1~12級の事案」、「後遺障害等級非該当および13級、14級の事案はお受けしておりません」、「14級以下の相談はご依頼をお受けいたしかねる」、「損害額300万円以上、むち打ちのみは除く」、「むち打ちのみの事故は除く」等の取扱事件限定文言が公然と掲載されています。

○弁護士の交通事故サイト解説のサイトで「後遺障害等級の低い交通事故は、弁護士にとって労力に比して得るものが少なく、例えば〇〇等級以下の人身事故は受けないというスタンスの弁護士も存在します。」と公然と説明されているとおり、前記の取扱事件限定文言は、端的に言うと「お金にならない事件」、「苦労の多い事件」はやりませんと、公然と表示するものです。私の経験では、苦労してお金にならない事件の典型は「むち打ちのみの事件」です。当事務所は零細事務所で事件を選ぶ余裕などなく、他の事務所で断られた難しい「むち打ち事件」的事件が圧倒的に多く、サッパリ儲けになりません(^^;)。

○このように「お金にならない事件はやりません」と公然と言えるのは、弁護士が自由民間業者だからです。商売の合理性からは、儲けの少ない仕事をしないのは当然です。ですから、私にはこのように「お金にならない交通事故事件は取り扱いません」と公然と言うことを非難するつもりは全くありません。何でも受け入れると称して、実際には、相談後お金にならない事件と判って断るよりは良心的です。当事務所は、零細で余裕がなくどんな事件でも対応しておりますが、このように事件を選べる余裕があることは羨ましい限りです(^^;)。

○弁護士の実態は、このように経済的利益を追求する自由民間業者です。従って、論理は飛躍しますが、中部弁護士連合会が、根拠として公益義務を負い「高い倫理観の保持」者としての弁護士を前提として、参入規制を説くのは、一般世間の目からは、正に独り善がりの強弁としか評価出来ないと思われます。弁護士の現状は、基本的にあくまで民間自由業者であり、だとしたらその経済的自立は、弁護士自身が自己努力で獲得するしかありません。参入規制論で「経済的自立」を目論むなんて、甘いの一言です。

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