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電力需要ピーク論は原発推進のため電力会社側の論理?

平成23年 6月 5日:初稿
○「浜岡原発停止と細野豪志氏の評価-選択平成23年6月号から」で、平成23年6月号選択の「山地憲治地球環境産業技術研究所長巻頭インタビュー記事で、初めて判り、そういうことだったのかと目から鱗が落ちたのは、『電力の品質』の問題です。」と記載しておりましたが、同じ、平成23年6月号選択に「『電力需要ピーク』なるものの怪」と言う、一見すると相反する内容の記事があり、以下、その記事内容備忘録です。

○この「『電力需要ピーク』なるものの怪」には、「原発推進正当化のための方便」とのサブタイトルが付されており、記事全体も、その方便の解説になっており、
日本では、夏の電力ピークをあたかも避けがたい所与の値としてみなし、そこに発電能力を合わせて高めると言う発想を持ちがちだが、そうした形で電力ピーク論を論じるのは日本だけだ。電力ピーク論は、約10年前に産業構造の変化によってピーク時と通常電力の乖離が広がった際、原発推進とエネルギー消費を促進したい電力会社側が、発電能力をピーク時に合わせるように誘導するために持ち出した得意な議論に過ぎない。
と断定しています。

○電力需要ピーク論は、端的に言えば、国民に大いに電力を使わせて電力会社の儲けを大きくするための細工に過ぎないものとのことです。国民に電力を使わせる最たる商品例が「オール電化」普及で、特に罪深いのが「IHクッキングヒーター」で時間当たり消費電力はエアコンの7,8倍もあり、これを使うためには一般家庭で契約電力量を10~20アンペアに上げる必要があります。エアコンと同時に使うとブレーカーが落ちるからです。「IHクッキングヒーター」使う「一瞬」のために、毎月の基本料金が300円近く高くなり電力会社が儲かる仕組みになっています。

○「IHクッキングヒーター」は、熱→電気→熱の総合エネルギー効率が、ガス調理器より劣り、且つ、燃焼時の上昇気流による排気が少ないため強力換気扇が必要になり、作動が判別しにくいため子供や老人の火傷事故が多く、更に電磁波の健康への影響も証明されておらず、「完成された技術」とは到底評価できないのに、電力会社は特別料金まで取り、家電メーカー、住宅設備メーカー等関連産業も便乗させて、強引に普及を図り、国民に電力をふんだんに使わせて電力需要ピークを高め、原発を増やして、自らの儲けだけに邁進してきたとのことです。

○欧米では、IT技術を活用し、発電・送電を管理して、質と量と価格の面で最適な電気をタイムリーに供給する「スマートグリッド(smart grid)」システムが普及している。欧米では「電気の質」の概念があり、電圧の振幅・周波数が極めて安定した「高級品」、不安定な「低級品」、たまに停電まである「粗悪品」等分けられ、電気の質の基準体系化が進み、「低級品」までは許容して供給し、いわば質の悪い電気も有効利用するシステムになっているようです。

○これに対し,日本では、電気は全て「高級品」であるのが当たり前で、電気の質という概念が無く、電力会社の地域独占の下で過剰品質の「高級品」電気のみを100%普及させており、「低品質の格安電気」を普及させる動機がなかったとのことで、いわば、儲けの大きな高価な「高級品」しか作らず、これによって電力会社が大儲けするシステムとなっているようです。風力・地熱等の自然エネルギーで作った電気は低品質で、これまで折角作った高級品の質まで低下させるとの理由で取り組んだこなかったそうです。

○国民の「IHクッキングヒーター」利用等による大量電力消費、電力会社の過剰品質高級品電気だけの提供、そのための電力を産むための原発推進とのこれまでの発想を転換させる必要があるとのことで、山地憲治地球環境産業技術研究所長巻頭インタビュー記事は、どうやら電力会社側の論理のようです。同じ雑誌に、相反する思想内容の記事が掲載されていましたが、この問題を考えるには,相当の勉強が必要です。
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