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決め付け・押し付けの書面は極力避けるべき?

平成22年 4月 8日:初稿
○弁護士業務の大部分は、お客様が抱える紛争の解決です。紛争となれば必ず相手方がおり、相手方との交渉等が主な業務で、弁護士が代理人となってお客様の主張を相手方にお伝えする事が業務の第一歩になることが多くあります。若い頃は、お客様のご主張を、勇んで、強力に、強い口調で、正に「決め付け・押し付け」の書面を作成・送付することが良くありました。これによってお客様に頼もしい弁護士であると思って頂けると誤信していたからです。

○しかし、ある時期から、この「決め付け・押し付け」の文章は却って紛争を激化させることに気付きました。お客様の代理人として相手方本人、或いは、代理人弁護士から「決め付け・押し付け」の文章を貰うと極めて不愉快で、却って闘争精神を掻き立て、なにくそ、負けてなるものかと、更に輪をかけた「決め付け・押し付け」の文章を返送し、紛争激化の悪循環に陥るからです。

○紛争解決のための弁護士業務は、事件当事者であるお客様の立場から一歩離れた位置で、冷めた目で客観的に事象を見つめ、分析することが必要です。それがお客様と同じ立場になり同じ目線で事象を見て、お客様と感情を同一化して活動したのでは、要するにお客様と一体となって相手方とケンカしていたのでは、弁護士の役割を果たせません。離婚や遺産分割等の紛争等で親・兄弟姉妹等の応援団が入って却って紛争を激化させると同じ事になってしまいます。

○そこで私は、現在は、お客様の代理人となって紛争相手方に文章を送る場合も、「当方ではこのように主張しています。しかし、貴殿には貴殿のご主張もおありでしょうから、忌憚なくご意見を述べて頂ければ幸いです」と言った口調で作成することが多くなっています。

○勿論、常にこのような口調で文章を作成したのでは、お客様に、なんだこの弁護士は,自分の言うことを信用しないのか、ホントに自分のために働いてくれるのだろうかとの疑念を持たれます。ですから、お客様にそのような文章になることについての意義、いたずらに紛争を激化させないためであることをご説明しそのご納得を頂いた上で送付します。

○私の場合、業務文書は原則としてお客様の目の前で、お客様のご説明をお聞きしながら作成し、且つ、出来上がった文章は印刷して,お客様にお渡しし持ち帰り頂き、原則として1日は考えて必要に応じた加除・訂正のご連絡を頂き、最終的なお客様のご了解を頂き、初めて相手方に送付することにしています。ですから、お客様に「ホントに自分のために働いてくれるのだろうかとの疑念」は持たれないように努めてはいるつもりです。

○お客様にご納得頂ける解決が出来るのは、最終的にこの弁護士は自分のために一生懸命やってくれたとの気持ちを持って貰ったときであり、このような気持ちを持って貰えるためには,上記口調の文章は、妨げになる場合もあります。お客様のお気持ちの現状、変遷等を良く見て、微妙に文章内容を調節する見極めが重要であり、弁護士業務は,結構、気を遣って遂行しなければなりません。
以上:1,242文字

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