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ボス弁従業員型イソ弁形態の考察1

平成21年 8月 1日:初稿
○私の調査担当は、ボス弁従業員型イソ弁の形態ですので、これについて少々掘り下げて検討します。
・ボス弁職務専念義務
この従業員型イソ弁は、ボス弁の法律事務に専念すべき職務専念義務があり、ボス弁の業務と競合する法律事件を受任することは出来ません。一般の労働者の場合は当然のことで、労働者が営業活動をして仕事を取ってきてもそれは全て雇用主の仕事になります。
弁護士の場合、前記の通り、法律相談センターの事件紹介、法テラスからの民事扶助事件・国選刑事事件紹介等の紹介事件も、結構多くありますが、従業員型イソ弁は受任できません。

・事件が個人に紹介された場合
前記のように弁護士登録して所属弁護士会法律相談センター、所属地域法テラスから各種事件が紹介されてきた場合、ボス弁職務に専念するために当初より紹介を受けないか,紹介されても断るのが原則と思われます。
しかし、ボス弁の方針によっては対外的には個人の事件として受任しても、法律事務所内部ではボス弁の仕事としてその報酬は全て事務所に入れて、ボス弁の仕事として行う例はあります。問題は、国選刑事事件或いは裁判所から要請されて就任する破産管財人事件は、裁判所との関係ではあくまでそのイソ弁個人の事件ですが、ボス弁事務所との関係では、事務所の仕事として報酬も全て事務所に入れる形態は許されるのかどうかは、多少問題はありそうです。
国選刑事事件、破産管財事件の報酬は裁判所からイソ弁個人に支払われ所得税申告に使用する支払調書はそのイソ弁当てになっており、ボス弁事務所に全て提供して給料として申告する際の調整がどのようにされるのか調査が必要です。

・イソ弁に営業させる発想
一般のサラリーマンの場合、雇用主が従業員に営業行為をさせ雇用主の仕事を取ってくることは当然のことです。しかし弁護士の場合は、登録すれば自分の名前で法律事件事務処理が出来ますので、イソ弁自身が取ってきた仕事はイソ弁自身の仕事として行うことが当然と考えられてきました。
しかし、完全なボス弁従業員型イソ弁の場合は、イソ弁は一切個人としてボス弁と競合する事件事務処理が出来ず、且つ、ボス弁の仕事としての事件を取ってくることも要請されます。従来の考え方からすると弁護士が行う営業活動と言えば青年会議所やロータリークラブ等に加入して顔を売る活動位しか考えられませんが、新人弁護士の場合は法律相談センター或いは法テラスの事件紹介者名簿に登録し事件紹介を受けるのも一つの営業活動であり、この営業活動をボス弁の仕事を取るために行うことになります。

・イソ弁の営業まで期待するのは困難では
一般の法律事務所では、イソ弁が個人事件を受任することを自由に認め、ボス弁の事務員をイソ弁個人事件でも使用できる場合、個人事件の収入の一定割合を負担金として上納する形態が普通です。この負担金割合が1割程度から多くても5割止まりであったところ、従業員型イソ弁の場合、10割全部を事務所に納入することになります。
これではイソ弁は、仕事を取っても取らなくても自分の収入は事務所から支払われる給料だけであり、仕事を取ってきても収入は増えず仕事が増えるだけですから、積極的営業活動をしないのではと思われます。実際従業員型イソ弁形態を取っている事務所で、イソ弁が積極的に営業活動をしているのかどうかの調査が必要です。

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