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事務員の育て方-並の弁護士以上に優秀な準備書面作成2

平成21年 6月28日:初稿
「ある遺言無効確認事件の顛末-筆跡鑑定あれこれ5」で「かように筆跡鑑定基本書2冊を熟読し、この知識を元に膨大な量の4鑑定書をジックリ時間をかけて熟読精査して、比較一覧表、批判一覧表を作成して、これを元み最終準備書面を書き終えたときは、この裁判の勝利を確信しました。」と如何にも私が1人で苦労して書き上げ、「この裁判の勝利を確信」した如く記載しています。

○しかし、実際、私がやったことは、最初の骨組みを立て、最後に、筆跡鑑定書は当てにならないのでたとえ裁判所選任鑑定であっても鵜呑みにしてはならないと言う高裁判例を記述し、「七 まとめ」を記載しただけでした。勿論、準備書面の作成責任者は私であり、担当事務員作成準備書面を繰り返し熟読し、表現を多少は訂正しましたが、この準備書面を完成させるための構想時間、参考資料としての2冊の筆跡鑑定解説書熟読時間、特に4冊の分厚い鑑定書熟読時間等を加味した作成のための全エネルギーを100とすれば内95は担当事務員が費やし,書き上げたものでした(^^;)。

ある遺言無効確認事件の顛末-筆跡鑑定あれこれ4」に記載した「筆跡鑑定解説書である吉田浩一著『ポイント解説筆跡・印章鑑定の実務』と、魚住和晃著『筆跡鑑定ハンドブック』で懸命に勉強した」のも私ではなく担当事務員であり、またこれを元に「一 筆跡鑑定とは」との筆跡鑑定についてポイントを解説した総論部分も、全て、私ではなく、担当事務員が書き上げたものでした。

○この事件で担当事務員がこれだけ熱心に最終準備書面作りに取り組んだ理由は、先ず私の指導が巧みであったことは勿論ですが(^^;)、担当事務員とお客様の間の強い信頼関係にありました。当事務所では、事件毎に担当事務員を決め、その担当事務員がその事件の最初から最後まで担当し、お客様の窓口となり、私よりズッと多くお客様と接します。お客様も忙しそうにしている私より、担当事務員に気楽に連絡を寄越すようになります。

○この結果、担当事務員とお客様の信頼関係は強くなり、特にこの事件では敗訴して遺言書が無効になると、お客様は折角遺言書で相続した不動産等財産の大半を失う結果となり、大変困った状況になります。担当事務員自身が、お客様の悩みを聞き、心から同情し、このお客様のために全力で尽くさなければならないとの強い使命感が、この膨大な準備書面作成の原動力となりました。

○私は、従前より事務員に、単に清書作業など枝葉的な仕事だけさせていたのでは、いつまで経っても能力は向上しない,兎に角、自分の頭で考え、自分の言葉で表現する仕事をさせるべきとの信念で、事務員に自分で起案することを指示し、私の原稿を清書する仕事は全く無くなっていました。

○今回の担当事務員による並の弁護士以上にレベルの高い最終準備書面作成で、この信念の正しさを確信し、また事務員であっても訓練と自らの努力次第でかくまで成長することに感動しました。この事務員は事務員歴20数年のベテランですが、短大家政科卒で法律の素養など全くなく事務員になり、簡単な仕事を覚えるのにも四苦八苦の状態が数年間続き、温厚な私の雷が数知れず落ちました。それが20年の歳月を経てここまで到達したもので、資格の有無など小さなことであり、最も重要なことは不断の向上を目指す努力だと実感しました。

○今後、更に一層事務員自身による起案量を増やし弁護士以上に成長することを促し、結果として,私の仕事が更に楽になり、何よりお客様により充実したサービスを提供したいと願っているところです(^^)。
以上:1,466文字

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