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アルツハイマー病になった父の思い出-介護施設に感謝

平成19年 8月 2日(木):初稿
○自明なこと、明らかなことを表現するのに、「そんなことは小学生(或いは子供)でも判る」と言うのが常套句ですが、これを「アルツハイマーの人でも判る」とやって、総理大臣ポストが遙か向こうに遠のいた麻生大臣。本人はジョークのつもりだったのでしょうが、深刻なアルツハイマー患者を抱える方々にとっては、「このバカヤロー!」と怒鳴りつけたくなるような、甚だしゃくに障る発言でしょう。

○平成11年11月6日午後6時53分に87歳で亡くなった私の父も80歳を超えた頃から呆け症状が出て、81歳頃、アルツハイマー病(認知症、痴呆症)と診断され、気仙沼市内の介護施設に入所しました。平成6年頃でしたが、入所直前の頃は、トイレも自力で出来なくなり、介護する母と同居の長姉の苦労は大変なもので、このままでは母と姉の方が先に倒れてしまうのではと思ったほどでした。

○気仙沼市内の介護施設に入所してからは、1日置きには着替え等を介護施設に届けながら見舞うだけでよく、母も姉も大変楽になり、介護施設の有り難みを痛感しました。私は仙台に法律事務所を構えて仕事をしていましたが、平成10年頃までは、気仙沼の方々の仕事も引き受け、多いときは1週間に1日は気仙沼で仕事をしていました。

○気仙沼に帰った時は可能な限り介護施設の父を見舞いましたが、症状が進むほど目が虚ろになり、呼びかけに応えることも少なくなり、亡くなる2,3年前には息子の私が誰かも見分けがつかなくなりました。「むすこのきいちだよ、わからないの!」と大きな声で聞いても怪訝な顔をするだけでした。

○この頃には、目の焦点が殆ど定まらず、言葉も殆ど発することが出来ず、見舞いに行く度にアルツハイマー病の厳しさを実感し、この状態になった人を家庭で家族が介護するなど到底不可能で、介護施設の存在はホントに有り難いと感謝し、またアルツハイマー病にはなりたくないと痛感したものでした。

○アルツハイマー病予防のために色々な説がありますが、先般、カレー大好き人間の私にとって有り難い記事がありましたので紹介します。

カレーの成分、アルツハイマー病に効く可能性=米研究
2007年7月17日16時42分配信 ロイター
 [ワシントン 16日 ロイター] 米研究者が16日、カレーに含まる成分が、脳の働きを阻害しアルツハイマー病を特徴付けるタンパク質を吸収する免疫細胞を、活性化する可能性があると発表した。
 カリフォルニア大学ロサンゼルス校のミラン・フィアラ博士の研究チームが全米科学アカデミー会報で発表した。
 これによると、インドカレーに独特の色を出す黄色い香辛料のターメリックに含まれている化合物が、アルツハイマー病の症状に対抗する特異な反応を誘発するとみられている。
 同チームではこれを応用し、その化合物を患者に注入することでアルツハイマーという致命的で不治の脳の病を治療できる可能性を指摘している。
 また別の研究では、ターメリックに含まれる抗酸化物質のクルクミンが腫瘍(しゅよう)の形成を妨げることが、実験室レベルとネズミを使った実験で示されている。
以上:1,271文字

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