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法科大学院定員減員要求は正しいか

平成19年 4月19日:初稿
○平成19年4月2日の日経新聞朝刊に以下の記事が掲載されました。
宮澤節生・青山学院大学法科大学院教授の話
 新司法試験の合格率低下は今後の法科大学院の発展を妨げる危険性をはらむ。法科大学院には毎年、全体で5700を超える学生が入り、新試験受験者も毎年増える。08年には合格率が3割を切り、以後24%ほどで推移し、トップ校でも4割程度しか合格しなくなるだろう。
 大学院側は受験対策を重視し、学生も試験に関係のない科目を嫌い、予備校通いで受験準備に奔走するだろう。このままでは法科大学院の理念が崩壊しかねない。


○この宮沢教授のご意見は、法科大学院の定員を司法試験合格者定員に限りなく近づけ、法科大学院に入学できれば、司法試験にも合格できることになり、これによって法科大学院が発展し、法科大学院の理念が生かされると言うものです。

○極端に言えば法科大学院の定員と司法試験の定員を同じにすれば法科大学院入学によって司法試験合格が殆ど保証されることになります。現在の医師国家試験は、合格率8割で、国公立或いは有名私立大学医学部に入ることで医師になることが保証されたような状況になっています。

○そのため特に国立大学の医学部は、他の学部に比べて難易度が極めて高くなり、各高校の秀才中の秀才しか入れなくなっております。私が卒業した宮城県立気仙沼高校では、私の同級生では医学部進学者はゼロで、記憶している範囲では、1年先輩が北大医学部に、1年後輩が京都大学医学部に入学しました。

○気仙沼高校程度では国立大学医学部入学者は数年に1人居るかいないかで、特に1年後輩で京都大学医学部入学のOさんは、私など及びも付かない気仙沼高校開闢以来の秀才と謳われた人物でした。田舎の高校では特別の秀才でないと医学部入学は無理で、医師志望者は大学入学段階で事実上絞られています。

○宮沢教授ご意見は、法科大学院を国立大医学部のようにして、法曹志望者を大学院入学段階で絞ってしまうことに繋がります。人間の身体を扱う医師に比較し、法曹は社会のあらゆる紛争に対処するもので、扱う範囲は極めて広く、多様多種の人材が必要です。

○法曹人口拡大策は、法曹志望者の裾野を広げて、多様多種の人材が法曹となる道を広げるものであるべきと考えており、その意味で法科大学院を医学部のような法曹志望者限定機関とすることには反対で、極端に言えば、法科大学院なんて止めて、これまでの司法試験の合格枠を増やせば足りると考えています。勿論、これによって合格者の質は落ちますが、後は食べるために自助努力があるのみとすれば充分です。詳しくは「新司法試験制度-法科大学院について」に記載しています。
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