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脳脊髄液減少症、ブラッドパッチが患者9割に治療効果-生データ検索中

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平成28年 1月18日(月):初稿
○「髄液漏れ治療法、保険適用へ-患者ら悲願達成 医学研究前進の10年」の続きです。
この記事の中に
治療効果が上がっていることを報告するとともに、画像検査で髄液漏れが見つかっても、ブラッドパッチで効果がない患者、代表的な症状の『頭を上げていると出現する頭痛(起立性頭痛)』がない患者が、それぞれ1割程度いることを明らかにした。
 これまで、ブラッドパッチの効果や起立性頭痛が『ない』ことが裁判などで患者でないと疑われる理由にされてきただけに、これらの最新の知見は患者の救済につながりそうだ。

との記述部分があります。

○しかし、この記事を交通事故での脳脊髄液減少症発症を理由とした損害賠償請求訴訟で証拠として提出しても、これだけでは殆ど効果がありません。「平成27年11月末日本脳神経外科学会理事長の嘉山孝正氏が発表したとの研究成果についての情報」を具体的に掲載しなければなりません。この情報を探していましたが、平成27年11月30日毎日新聞記事、平成27年12月29日読売新聞記事が見つかりましたので紹介します。

○しかし、これらの記事だけでは、訴訟の有効な証拠になりません。「平成27年11月末日本脳神経外科学会理事長の嘉山孝正氏が発表したとの研究成果についての情報」の実際の生データが必要です。「日本脳神経外科学会が30日に東京都内で発表した。」と言うので、「一般社団法人 日本脳神経外科学会」HP内を探しているのですが、なかなか見つかりません。

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「髄液漏れ治療:患部血液注射、9割有効 359例分析」
毎日新聞 2015年11月30日

 激しい頭痛やめまいなどを起こす「脳脊髄(せきずい)液減少症」で、厚生労働省研究班が359症例を分析し、ブラッドパッチと呼ばれる治療が90%の確率で有効との結果が出た。症例には交通事故などの「外傷」で発症したものが相当数含まれるという。「髄液が漏れることは極めてまれで、患者はほとんどいないはず」と否定する声が一部に根強くあるが、8年以上の研究はこの主張を真っ向から否定する結果となっている。

 日本脳神経外科学会が30日に東京都内で発表した。学会理事長で研究班長の嘉山孝正氏は「健康保険が適用されるようにしたい。引きこもりの子どもの中にも患者がいるかもしれず、小児の研究にも取り組む」と語った。

 発表によると、減少症を先進医療で治療している46の医療機関にアンケートを実施。回答があった30機関で計890症例を治療していた。研究班はさらに協力が得られた359症例について詳細なアンケートをした。

 ブラッドパッチをしたのは336例。結果は、治癒33・1%、軽快57・1%、不変9・5%、悪化0・3%。

 この疾患について「近年日本で相次いだ報告の多くは誤診だ」との批判がある。主な根拠は、髄液が漏れることがあると70年以上前から言われてきたのに、報告例が少なかったからだ。研究班の2011年の中間報告でも、認定した確実な症例は16にとどまった。それが一気に増えた理由について、嘉山氏は「先進医療に認められ、治療する医療機関が増えたため」と説明。890もの症例が集まった減少症の研究は例がないという。

 減少症は00年ごろから日本の一部の医師が積極的に診断するようになった。05年に交通事故の補償を巡って訴訟が続発していると分かり、社会問題化した。研究班は07年に発足。11年に髄液の漏れを判定する基準をまとめた。12年春、ブラッドパッチが先進医療に認められた。

 患者団体「脳脊髄液減少症患者・家族支援協会」の中井宏代表は「保険適用が現実味を帯びてきた。研究班に感謝したい」と話している。【渡辺暖】

【ことば】脳脊髄液減少症とブラッドパッチ
 脳と脊髄は硬膜で包まれており、硬膜内の隙間(すきま)を髄液が満たしている。この髄液が漏れて減ると頭痛や吐き気、めまいなどさまざまな症状が起きる。漏れを止める治療法に、患者から採取した血液を患部付近に注射する「ブラッドパッチ」がある。患者団体によると全額自費だと数十万円かかる。2012年に先進医療となり、国の基準を満たした医療機関では一部に保険が適用され、患者負担は10万円程度。

◇脳脊髄液減少症を巡る主な動き
2000年ごろ 交通事故で発症すると主張する医師が現れる
05年5月 事故の補償を巡る患者と損保各社との訴訟多発が表面化
9月 事故との因果関係を認める初の民事判決(2月)が明らかに
06年1月 2例目の患者勝訴判決
    3月 厚生労働相が研究費補助を表明
   10月 日本脳神経外科学会がシンポジウムで議論
07年3月 国の研究班がスタート
11年5月 研究班が「事故での発症はまれでない」と中間報告
   10月 研究班が診断基準を発表
12年5月 ブラッドパッチの先進医療を承認


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脳脊髄液減少症、ブラッドパッチが患者9割に治療効果
(2015年12月29日 読売新聞)

 脳脊髄液が漏れる「脳脊髄液減少症」の治療として行われているブラッドパッチ(自家血硬膜外注入)について、9割の患者に治療効果があったとの調査結果を厚生労働省の研究班がまとめた。

 この治療には保険が適用されていないが、研究代表者の嘉山孝正・日本脳神経外科学会理事長は「保険適用を国に働きかけており、後押しする結果だ」と話している。

 脳脊髄液減少症のほとんどに頭痛がみられ、めまい、だるさなどを引き起こす。患者が症状を訴えても、診断や治療法について医学会の意見が長らくまとまらず、交通事故や労災などで訴訟が相次いだ。

 自らの血液を脳脊髄液が漏れる部分に注入すると、血液が凝固して患部をふさぐブラッドパッチという治療法で改善する患者が多いことが分かり、2011年になって同学会など8学会が合同で診療指針を発表した。

 研究班は9月現在でこの治療を実施している46医療機関を対象に詳しい治療状況を調査。14施設でこの治療を受けた336人のうち、治癒した人が111人(33%)、症状が軽くなった人が192人(57%)に上った。症状が変わらない人は32人(10%)で、悪化した人は1人だった。


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