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整形外科医の供述で鍼灸接骨院施術費の損害否認判例紹介

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平成27年 4月13日:初稿
○接骨院等医師治療費以外の治療費(施術費)に関する判例を探していますが、通院中の連日の鍼灸接骨院施術費で医師は「必要ない」旨供述等から損害を認めないとした平成26年3月26日高松高等裁判所判例(自保ジャーナル・第1922号)要旨を紹介します。

○事案の概要は以下の通りです。
・Xは、平成23年6月11日午後2時40分頃、愛媛県松山市内の黄点滅信号交差点を乗用車で直進中、左方道路からY運転の乗用車が、赤点滅信号で進入してきて衝突、頸椎捻挫等で233日通院して既払金97万9366円を控除して、265万7985円を求めて訴えを提起
・第一審裁判所は、Xの過失2割と既払金を控除して84万5127円の支払いを認容
・接骨院での施術費の請求につき、「E接骨院分の施術料として合計86万6800円を要したことが認められる。もっとも、傷病名のうち、右肩関節捻挫、左肩関節捻挫の発生が本件事故により生じたとの因果関係を認めるに足りないこと…頸椎捻挫に係る施術に関しては、Dクリニックにおける物療やリハビリ等と相俟ってほぼ軽快に至った(治療効果があった)とみることができること、E接骨院における施術に関しても、頸椎捻挫に係る分のみを正確に算定することはできないものの、証拠によれば、右肩関節捻挫、左肩関節捻挫の各傷病と概ね等分の施術料を要したとみることができることからすれば、E接骨院分としては、上記額の3分の1に当たる金額を認める」として、28万円余の損害を認定
・Xがこれを不服として控訴


○第二審平成26年3月26日高松高等裁判所判示概要
 接骨院での施術費につき、Xは「平成23年6月30日からE接骨院での施術を受け始めた。なお、この際、XがY付保の保険会社の担当者に対して一括対応を依頼したところ、同保険会社は、同日分の施術費の支払には応じたが、同年7月以降の支払には応じなかった(なお、Xは、E接骨院への通院に先立ち、DクリニックのD医師に同院へ通院することを告げ、D医師から構わない旨の返事をもらったと供述するが、D医師は、平成23年10月19日付け回答書において、Xから鍼灸接骨院への通院についての相談はなく、通院は指示していないし、自主訓練(肩周辺のストレッチ)を十分行えば良いため、鍼灸接骨院で施術を受ける必要はない旨を明確に述べており、これに反する上記X供述部分は採用することができない。)」として、「本件のE接骨院での施術については必要性・相当性がないから、同院での施術費は損害とは認められない」と否認しました。

○原告Xは、整形外科医から接骨院通院について事前に了解を貰ったと主張していましたが、肝心の整形外科医は保険会社側からの照会に対し、明確に接骨院への通院について相談はなく、了解もしておらず、また、接骨院施術は不要だったと明確に回答しています。整形外科医から了解を取ったと主張したことが却ってあだになった事例です。

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