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同一部位14級後遺障害等級に関する画期的判決全文紹介2

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平成26年 9月29日:初稿
○「同一部位14級後遺障害等級に関する画期的判決全文紹介1」の続きです。
原告側訴訟代理人は、勝浦敦嗣,小松紘士,足立拓,戸松良太,寺垣俊介の各弁護士で、勝浦敦嗣が代表を務める勝浦総合法律事務所のメンバーです。ズバリ言うと14級程度で且つむち打ち症交通事故事件は、労多く益の少ない事件として一般の弁護士は取扱を嫌がり、実際、交通事故専門弁護士HPでは、14級は取り扱わないと明言するものも結構あります。

○この一般的には、弁護士に嫌われている14級で且つむち打ち症の交通事故事件にに熱意を持って取り組み、このような画期的判決を勝ち取った勝浦総合法律事務所の若い弁護士さん方には敬意を表します。同事務所の交通事故説明では、「まだ等級認定がなされていない被害者の方も是非ご相談ください。そのような場合も相談は無料で受け付けております。早めの対応で、より有利な和解に導くためのアドバイスをさせていただきます。」とあり、素晴らしい姿勢です。当事務所も交通事故事件は、大小、難易度、傷害・障害の程度に拘わらず丁寧に応対し、取り組んでいるつもりですが、このような姿勢の事務所が、更に増えることを願っています。

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第3 当裁判所の判断
1 争点①(原告の後遺障害の有無及び程度)について
(1) 別件事故1ないし別件事故2による後遺障害の残存の有無について

 前記前提事実(1)(4)によれば,原告は,別件事故1によって腰痛等の後遺障害が,別件事故2によって頸椎捻挫後の右上肢しびれの後遺障害が残存したことが認められるものの,いずれの後遺障害も「局部に神経症状を残すもの」として,後遺障害等級表の第14級第9号に該当する程度にとどまること,本件事故は,別件事故1による後遺障害の症状固定日から約7年,別件事故2による後遺障害の症状固定日から約2年10か月経過した後に発生したものであることを認めることができる。

 このような別件事故1ないし別件事故2による後遺障害の程度や本件事故までの間に相当期間が経過していることに加えて,原告は,平成24年7月に富士山に登頂した他,同年11月に野球の試合に4番1塁手として出場するなどしており,本件事故当時,積極的にスポーツをしていたこと(甲14ないし16),原告は,本件事故当時,腰痛や右上肢しびれの症状等のための通院等しておらず,別件事故1ないし別件事故2による後遺障害が残存していたことをうかがわせる証拠も見当たらないこと(甲14,弁論の全趣旨)を併せて考えれば,原告の別件事故1ないし別件事故2による後遺障害は,本件事故当時,残存していたと認めることはできない(なお,このように解することは,一般に,後遺障害等級表の第14級第9号の神経症状についての後遺障害に係る労働能力喪失期間が3から5年程度に制限されていることとも整合的である。)。

(2) 本件事故による原告の後遺障害の有無と程度について
 前記前提事実及び証拠(後掲)によれば,①本件事故は,被告車の原告車への衝突によって,原告車が横転し,一回転し大破,全損となった態様であること(前記前提事実(1)オ),②原告は,本件事故によって,頸椎捻挫,頸部神経根症,腰椎捻挫,右坐骨神経痛及び右第8,9肋骨骨折の傷害を負ったと診断され(同(3)ア),右上肢痛・しびれ及び腰部痛等の後遺障害が残存した(症状固定日平成25年7月23日)と診断されていること(甲2),③自賠責保険の後遺障害等級認定手続において,本件事故による頸部受傷後の右上肢痛・しびれ及び腰部痛の症状については,後遺障害等級表の第14級第9号に該当する後遺障害が残存していることは否定されていないこと(前記前提事実(5))を認めることができる。

 これらの事実に加えて,原告の治療状況や症状の経過(甲2ないし5)を併せて考えれば,原告には,頸部受傷後の右上肢痛・しびれ及び腰部痛の症状について後遺障害が残存しており(症状固定日平成25年7月23日),これは「局部に神経症状を残すもの」として後遺障害等級表の第14級第9号に相当するというべきである。

 したがって,原告は,本件事故によって,後遺障害等級表の第14級第9号に相当する後遺障害を負ったと認めることができる。

2 争点②(原告の損害額
(1) 治療費 205万4649円(争いのない事実)
(2) 通院交通費 8万6970円(争いのない事実)
(3) 休業損害 156万1975円(争いのない事実)
(4) 後遺障害逸失利益 86万8240円
 原告は,前記1(2)のとおり,本件事故によって,後遺障害等級表の第14級第9号に相当する後遺障害を負ったところ,原告の後遺障害の内容及び程度等に照らせば,原告は,5年間にわたり労働能力を5パーセント喪失したと認めることが相当である。そして,証拠(甲7)によれば,原告の本件事故前年の所得が401万円0813円と認めることができるから,原告の後遺障害逸失利益は,次の計算式のとおり,86万8240円となる。
 (計算式)
 401万0813円×労働能力喪失率5%×4.3295(5年に対応するライプニッツ係数)=86万8240円(小数点以下切捨て)
(5) 通院慰謝料 103万円
 原告の傷害の内容,程度,治療経過等に照らせば,原告の通院慰謝料は,103万円と認めることが相当である。
(6) 後遺障害慰謝料 110万円
 前記1(2)で認定した原告の後遺障害の内容及び程度等を考慮すれば,原告の後遺障害慰謝料として110万円を認めることが相当である。
(7) 弁護士費用 30万円
 本件事案の性質,審理の経過,認容額及びその他諸般の事情を考慮すると,本件事故と相当因果関係がある弁護士費用としては,30万円と認めることが相当である。
(8) まとめ
 以上のとおり,原告の損害額は,上記(1)ないし(7)の合計額から前記前提事実(6)の既払金を控除した後の残額である329万8240円となる。

3 結論
 よって,原告の請求は,被告に対し,損害賠償金329万8240円及びこれに対する本件事故日である平成24年11月25日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるから認容し,その余の請求は理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。なお,被告の仮執行免脱宣言の申立てについては,その必要が認められないから,これを却下する。
 (裁判官 棚井啓)
以上:2,693文字

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