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加害者請求権消滅時効理由での保険会社への直接請求否認判例全文紹介9

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平成26年 4月18日:初稿
○「加害者請求権消滅時効理由での保険会社への直接請求否認判例全文紹介8」を続けます。





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9)遅延損害金
ア 第1事故関係の自賠法の損害賠償額(被告三井住友関係)
(遅延損害金は請求していない。)

イ 第1事故関係の訴外Aの損害賠償金(被告三井住友関係)
①通院交通費5万円(本件各事故競合分),②休業損害200万2200円(=第1事故単独分132万4800円十本件各事故競合分67万7400円),③通院慰謝料145万円(=第1事故単独分85万円十本件各事故競合分60万円),④後遺障害慰謝料88万円(第1事故寄与分)及び⑤逸失利益59万4700円(第1事故寄与分),以上の合計額は497万6900円となり,これに対する平成17年11月18日(第1事故日)から平成24年10月9日(自賠法の損害賠償額の支払日)の確定遅延損害金は171万5479円と算定される。そして,自賠法の損害賠償額75万円及び前記既払金の残額6639円を確定遅延損害金に充当し,確定遅延損害金の残額は95万8840円となる。

ウ 第2事故関係の自賠法の損害賠償額(被告共栄関係)
(遅延損害金は請求していない。)

エ 第2事故関係の訴外Bの損害賠償金(被告日新関係)
①通院交通費1万2470円,②休業損害16万9400円,③通院慰謝料15万円,④後遺障害慰謝料22万円及び⑤逸失利益14万8700円,以上の合計額は70万0570円となり,これに対する平成18年7月3日(第2事故日)から平成24年10月5日(自賠法の損害賠償額の支払日)の確定遅延損害金は21万9308円と算定され,自賠法の損害賠償額75万円を確定遅延損害金にすぺて充当し,その残余(53万0692円)を損害額の元金である70万0570円に充当すると,損害額元金の残額は,16万9878円となる。

(10)弁謨士費用
 本件各事故と相当因果関係のある弁護士費用は,最終的に原告の請求の一部ないし全部が認容されて初めて発生するから,本争点の検討段階では算定しない。

(11)損害額のまとめ
ア 第1事故関係の自賠法の損害賠償額(被告三井住友関係)
0円(支払済み)           。’

イ 第1事故関係の訴外Aの損害賠償金(被告三井住友関係)
593万5740円(=損害額497万6900円十既払金充当後の平成24年10月9日までの確定遅延損害金95万8840円(前記(9)イ))及ぴうち497万6900円に対する同月10日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金

ウ 第2事故関係の自賠法の損害賠償額(被告共栄関係)
0円(支払済み)

エ 第2事故関係の訴外Bの損害賠償金(被告日新関係)
16万9878円(前記(9)エ)及ぴこれに対する平成24年10月6日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金

5 争点5(任意保険の直接請求権を行使する期限が経過したか否か)について
(1)前記前提事実に証拠(乙11,17)及び弁論の全趣旨を総合すれぱ,①被告三井住友は,訴外Aとの間で,第1事故の発生より前に,A車について,保険契約者及ぴ被保険者を訴外Aとし,対人賠償責任条項を含む任意保険契約を締結したこと,②被告日新は,訴外Bとの間で,第2事故の発生より前に,B車について,保険契約者友び被保険者を訴外Bとし,対人賠償責任条項を含む任意保険契約を締結したこと,③これらの任意保険契約に適用される本件約款には,対人賠償に係る損害賠償請求権者の直接請求権について,下記のとおりの規定(以下「本件直接請求権条項」という。)があることが,それぞれ認められる(このうち6条②項(3)号が,本件に直接関係する部分である。)。
                  記
「第1章(賠償責任条項)
第6条(損害賠償請求権者の直接請求権-対人賠償)
① 対人事故によって被保険者の負担する法律上の損害賠償責任が発生した場合は,損害賠償請求権者は,当会社が被保険者に対して支払責任を負う限度において,当会社に対して第3項に定める損害賠償額の支払を請求することができます。
② 当会社は,次の各号のいずれかに該当する場合に,損害賠償請求権者に対して次項に定める損害賠償額を支払います。ただし,当会社がこの賠償責任条項およぴ一般条項に従い被保険者に対して支払うべき保険金の額(中略)を限度とします。
(1)被保険者が損害賠償請求権者に対して負担する法律上の損害賠償責任の額について,被保険者と損害賠償請求権者との間で,判決が確定した場合または裁判上の和解もしくは調停が成立した場合
(2)被保険者が損害賠償請求権者に対して負担する法律上の損害賠償責任の額について,被保険者と損害賠償請求権者との間で,書面による合意が成立した場合
(3)損害賠償請求権者が被保険者に対する損害賠償請求権を行使しないことを被保険者に対して書面で承諾した場合
(4)次項に定める損害賠償額が保険証券記載の保険金額(中略)を超えることが明らかになった場合
(5)法律上の損害賠償責任を負担すべきすべての被保瞼者について,次のいずれかに該当する事由があった場合
 (イ)被保険者またはその法定相続人の破産または生死不明
 (ロ)被保険者が死亡し,かつ,その法定相続人がいないこと。
(以下略)」                             以 上

(2)原告は,本件直接請求権条項の②(3)の支払条件(損害賠償請求権者が被保険者に対する損害賠償請求権を行使しないことを被保険者に対して書面で承諾した場合)を充足することになると主張して,第1事故の加害者(被保瞼者)である訴外A及び第2事放の加害者(被保険者)である訴外Bに対しては何らの訴えを提起することなく,①任意保険会社である被告三井住友のみを被告として,原告が訴外Aに対する損害賠償請求権を行使しないことを同人に対して書面で承諾することを条件として,第1事故と相当因果関係のある損害金の支払,②任意保険会社である被告日新のみを被告として,原告が訴外Bに対する損害賠償請求権を行使しないことを同人に対して書面で承諾することを条件として,第2事故と相当因果関係のある損害金の支払をそれぞれ請求している。

(3)ところで,本件約款には,任意保険の直接請求権の行使期限について,下記のとおりの規定(以下「本件行使期限条項」という。)がある(乙17)。
                  記
「第5章(一般条項)
第25条(損害賠償請求権の行使期限)
 賠償責任条項第6条(損害賠償請求権者の直接請求権-対人賠償)および同条項第8条(損害賠償請求権者の直接請求権-対物賠償)の規定による請求権は,次の各号のいずれかに該当する場合には,これを行使することはできません。
(1)被保険者が損害賠償請求権者に対して負担する法律上の損害賠償責任の額について,被保険者と損害賠償請求権者との間で,判決が確定し,または裁判上の和解,調停もしくは書面による合意が成立した時の翌日から起算して2年を経過した場合
(2)損害賠償請求権者の披保険者に対する損害賠償請求権が時効によって消滅した場合」               以 上

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