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交通事故による脳脊髄液減少症を認めた名古屋高裁判決紹介5

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平成23年12月27日:初稿
○「交通事故による脳脊髄液減少症を認めた名古屋高裁判決紹介4」を続けます。
以下の部分は、内容的には前回の紹介4に入れるべきものですが、桐の1レコード4000文字以内と言う字数制限に引っかかり、入れられなかったものです。その後に、「4 損害について」についてが続くのですが、これも字数制限の関係で、このコンテンツには入れられず、次のコンテンツで紹介します。

○以下の(4)の記述は、保険会社側の篠永批判に対して、端的に答えています。
篠永医師見解を信奉し、更に各会員自ら多くの脳脊髄液減少症患者を診察している脳脊髄液減少症研究会の医師達は患者の目線に立ち、患者の訴えを親身になって考えてくれる正に「医師の鏡」を言える方々が多いと感じています。これに対し、保険会社側の顧問医達は、交通事故被害者を実際診察することもなく、単に医療記録だけを見て、「交通事故被害者は嘘つき」を前提としていると評価せざるを得ない保険会社主張補強の意見書を繰り出してきます。

○医療記録には種々の記載があるところ、全部が全部とは言いませんが、その中で保険会社主張に有利で役に立つ記述のみを拾い出し、不利な記述は無視して、正に保険会社一辺倒の断定的意見書を出してくる保険会社顧問医が多く、客観性を重んずべき医師の良心があるのかと、この程度の検討で、保険会社主張が正しいと断定できるのかと、腹立たしく思うことが良くあります。以下の判決は,保険会社顧問医の意見者を見事に一刀両断して否定しており小気味よいものです。

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(4)ところで、被控訴人は、画像所見において、篠永医師がいわゆるグレーゾーンの事案でも高い率で髄液漏出の判断をしていることを問題視し、中尾医師が篠永医師による画像所見自体について、「一般の健常者の漏出像」と比較した上で強い疑義を示していることを指摘するが、そもそも「一般の健常者の漏出像」なるものが明らかにされていない上、本件においては、控訴人の受けた外傷の程度の大きさ等からしてグレーゾーンの症例ではなかった可能性は高く、また、本件に関与した中で篠永医師のみが髄液流出の画像所見を肯定している点も、単に専門医である篠永医師以外の医師らにはその判定が困難であった可能性が高く、控訴人を直接診療した篠永医師の画像所見を疑うべき特段の事情はうかがわれない。

 また、被控訴人は、控訴人の症状が完治したとすれば一旦固定した14級の後遺障害が約5年程度後に軽快又は全快したにすぎない旨主張するが、控訴人の頭痛は、本件事故後に生じたものであり、その程度も重く一貫したものであって、本件の症状及び診療の具体的経過等に照らしても、自然に治癒ないし解消すべきものであったとは解されず、被控訴人の上記主張は採用し難い。

 その他、被控訴人は、本件事故と控訴人の外傷性脳脊髄液減少症との間の因果関係を否定するが、これまでに述べたことからすれば、控訴人が外傷性能脊髄液減少症の診断を受けたのが本件事故後約2年8か月程度経過後であったとしても、症状自体は本件事故直後に生じているものであることや、外傷性脳脊髄液減少症の発症下にとなり得るものは種々あるとしても、控訴人の前記症状は本件事故直後に現れたものであり、前記のとおり、頭部打撲のような外傷により脳脊髄液減少症が発症することがあることは一般に認知されつつあることに加え、控訴人には他に同症を発症するような既往症はないことからすれば、本件事故と控訴人の外傷性脳脊髄液減少症との間には、法的な意味での因果関係が存在することが優に認められる。
 したがって、被控訴人の主張は、いずれも採用し難い。

(※4 損害についての結論は、字数の関係で、次のコンテンツに掲載します。)



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