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”ブラック・トライアングル”自賠責保険調査3

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平成22年10月 1日:初稿
○「”ブラック・トライアングル”自賠責保険調査2」で裁判所の認定は,結局、この損害保険料率算出機構自賠責損害調査事務所の結論の後追いが多く、この結論を覆す結論を大胆に出してくれる裁判官は少ないと記載しました。後遺障害の有無についての厳しい対立事案では、保険会社側では、顧問医が、医学専門家として、時に保険会社の主張以上に厳しく、自信を持って、後遺障害は存在しない旨の意見書を出してきます。専門家からの厳しい意見が出ると、医学専門家でない裁判官は、専門的知識が乏しいことから,自信を持ってその顧問医意見に反する結論を出しにくくなり、結局は、自賠責保険の結論に従いがちになります。

○自賠責の認定を是正する手続は裁判以前に異議の申立が出来ます。異議申立についての損害保険料率算出機構HPの説明は次の通りです。
自賠責保険(共済)の支払額にご納得いただけない場合
 損害保険料率算出機構の自賠責損害調査センターにおいて損害調査が終了(完了)すると、調査結果は損害保険会社等に報告されます。損害保険会社等は報告を受けた後、支払額を決定のうえお支払いをすることになりますが、もしも自賠責保険(共済)からお支払いする保険金(共済金)および損害賠償額についてご納得いただけない場合、損害保険会社等に異議申立てを行い、前述の自賠責保険(共済)審査会の審査を受けることができるほか、国土交通大臣および内閣総理大臣が指定する「財団法人 自賠責保険・共済紛争処理機構」に紛争処理の申請を行うことができます。
 「財団法人自賠責保険・共済紛争処理機構」は、公正中立で専門的な知見を有する弁護士、医師等で構成する紛争処理委員が調停を行うものです。
○当事務所を訪れるお客様で後遺障害等級認定に不満を持つ方は、当事務所を訪れる以前に何度も異議申立を繰り返し,却下され続けた方が多く、私はこれまで、自賠責保険後遺障害等級に対する異議申立は先ず通らず、時間の無駄と考え、直ぐに訴えを提起し裁判官に判断して頂くことを原則としていました。しかし上記の通り裁判官は、医学的知識に自信がなく自ら判断できず自賠責損害調査事務所の結論の後追いが多い状況がありますので、最近は、弁護士が代理人として関与して異議申立をすることも試しにやってみようかという心境になっています。訴えを提起し,且つ、同じ主張と証拠を自賠責保険(共済)審査会にも提出し、並行して行う必要性も感じております。

○問題は、「”ブラック・トライアングル”自賠責保険調査1」に記載したとおり自賠責損害調査事務所にどの程度の医療記録が提出されどの部分が参照されて当該結論に至ったのかが、被害者には一切明らかにされていないことです。異議申立の前に今回の結論を出すに当たって、立証資料の重複を避けるために、その点を明らかにするよう自賠責保険会社に確認する必要があります。

○最近、自賠責保険会社も相手にしているある訴訟事件で次のような釈明を求める準備書面を提出しましたが、自賠責保険会社を相手にするときは訴訟前後に拘わらず、以下の点の確認を原則としようかと思っております。

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自賠責保険会社としての被告に対する求釈明
1 後遺障害非該当決定に当たって参照医療記録等
 被告は自賠責保険会社として、平成○○年○○月○○日付自動車損害賠償責任保険お支払不能のご通知と題する書面(甲○)で、原告の症状が自賠責保険における後遺障害に該当しない理由を説明している。
(1)後遺障害診断書について
 被告は上記判断をする当たり参照しているはずの原告に関する医療記録内容を全く特定していない。
 このご通知<理由>には、「後遺障害診断書」との用語が繰り返し出てくるが、この「後遺障害診断書」は、原告提出甲○の後遺障害診断書だけをさすのか、或いは他にも参照した後遺障害診断書があるのか明らかにされたい。

(2)提出の画像の特定
 上記<理由>には「提出の○○画像上、事故前からの○○○○が認められ」、「提出の○○、○○の画像上、事故前からの○○は認められ」等の記述が見られるが、この記述での「画像」について、その撮影病院名、撮影年月日等について原告提出医療記録の診療報酬明細書(レセプト)のどの画像なのかを明らかにされたい。原告が本件事故後、その傷害の診断・治療のために撮影した画像は、A病院、B病院、C病院、D病院に存在するからである。
 またどの画像のどの部分を参照して、上記判断をしたのかを明らかにされたい。

(3)提出医療記録及び参照医療記録の特定
 原告は、本件事故による傷害治療のためA病院、E鍼灸院、B病院、C病院、D病院等の医療機関で診察・治療を受けているが、自賠責保険会社に提出された全医療記録及び前記後遺障害非該当判断をするに当たって、参照した医療機関の医療記録を内容・日付・画像等を特定されたい。

(4)後遺障害非該当判断の主体
 通常、後遺障害非該当判断は、損害保険料率算出機構の各地区毎調査事務所の最終判断をそのまま踏襲するものであるが、その本件最終判断を行った最終責任者名を明らかにされたい。

2 求釈明の理由
 上記の通り、自賠責後遺障害等級該当の判断は、実質は、損害保険料率算出機構の各地区毎調査事務所で行い、自賠責保険会社は、その損害保険料率算出機構調査事務所判断をそのまま踏襲して、自賠責保険会社の判断として被害者に通知する。
 これまでの自賠責後遺障害該当判断実務は、本件でもそうであるが、殆どの場合被害者を直接診断することなく、提出された医療記録等書類だけの審査であり、且つその提出書類内容について、如何なる資料が提出され、如何なる部分を参照して、如何なる経緯でその判断に至ったかの説明が全く不十分であり、被害者は殆どその結論だけを教示されるだけであった。
 そのため被害者は、自賠責の判断について不満、不服、疑義があっても、その反論主張等の対処が極めて困難な状況に置かれており、医療記録に関する攻撃・防御の対象が判然としない。 
 よって本件釈明を求める。

以上:2,487文字

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