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詐病と心因性視力障害最重要文献-神経眼科21巻4号紹介2

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平成22年 4月 6日:初稿
○「詐病と心因性視力障害最重要文献-神経眼科21巻4号紹介1」の続きです。

 同号には東京医科歯科大学医学部附属病院眼科学教室臨床教授清澤源弘眼科医(清澤眼科医院)と鴨下眼科クリニック大出尚郎眼科医が序論を記載していますが、その概要は以下の通りです。

・原因が明らかでない視力障害について詐病か心因性視力障害か判断するのは困難であり、詐病摘発の観点だけでは微才な視路の病変発見を益々困難にする。
・心因性視覚障害の学術論文を検索するとその本態は殆ど未解明と判明したがこの問題で新しい議論を典型出来る可能性のある著者を探して特集とした。
・内容は、小口・若倉対談、詐病と心因性視力障害関連問題を扱う実務家座談会、臨床眼科医、精神神経科医、更に新画像診断技術PETによる心因性視力障害診断と病態解析等のレポートを掲載し、詐病と心因性視力障害の問題についての様々なヒントや答えを用意した。


○まず、「眼科領域の詐病とその対策」と題する小口芳久(慶應義塾大学眼科教室)・若倉雅登井上眼科病院院長対談の重要部分抜粋です。
小口談
「詐盲の場合いかにも見えないふうに装い検査を行う場合に色々と言ってきて検査を受けることにどちらかというと積極的ではありません。」
「フラッシュVEPは黄斑部の機能検査として有用ですが視力とは結びつきません。」
「パターンVEPの方は刺激のパターンの大きさで視力の値が出ますので他覚的な視力の検査法になります。」
「詐盲も心因性視覚障害もVEPは正常です。ただ心因性視力障害の場合は本当に見えないのですが、VEPは正常です。」
「心因性視力障害では普通のVEPは正常ですが事象関連電位(※ERP、ERGではない)では異常を来す事が多く見られます。」
「(最近盛んに用いられている多局所ERGや多局所VEPは)詐盲の検出にはむずかしいと思います。むしろ詐病がかんがえられているけど(※疑われているけれども,実際は)器質的な疾患がある時の診断に有用です。例えば眼底に変化が見られなくて視力が低下するocccult macular dystrophyなどです。」

若倉談
「詐病という判断は、人が、相手が『嘘をついている』と断ずる行為ですから慎重であるべきと常々思っています。」
「詐病と判定することは、その人が虚言を弄していことを指摘するものですから、大変重い判断です。」
「詐病かどうかは、診察室での情報より、その人の日常行動や言動、背景などが大事で、医学的根拠だけで鑑別するのは無理なのではないでしょうか?」
「心因性であれば治る可能性はあるかという質問も受けました。私は子供の心因性視力障害は大半は治るが、私の経験から、大人のそれはその背景が複雑なものが多く,治る可能性は低いと回答」
「詐病と異なり『心因性視力障害』もしくは『転換障害』『身体化障害』といったものは、真の疾患です。もしかすると、これらは大脳皮質のネットワークに障害が生じて生ずるのではないかと思っています。」


以上:1,228文字

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