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脳梗塞既往症による後遺障害発症後のむち打ち症事例1

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平成21年 9月23日:初稿
○私が苦労して取得した判決の一例を紹介します。
Xさんは、本件交通事故から3年ほど前に脳梗塞で倒れ、4か月間入院し,その後しばらく通院しましたが、倒れて2年経過した頃から,右肩上部が痛んで首から右腕にかけてしびれが走るようになり、この症状は,脳梗塞とは無関係で原因不明なため,B病院で診察を受けたところ,第6,7頚椎の椎間板の膨隆があり,頚椎症性神経根症になっていることが判明し,治療を受け,本件事故直前には,右肩上部の痛みも首から右腕にかけてもしびれも,相当軽快して楽になってきていました。

○そして仕事を本格的再開しようと思っていた矢先に,本件交通事故に遭遇し、折角、軽快してきた右肩上部の痛みも首から右腕にかけてもしびれが、一気にぶり返し、ほぼ毎日のように通院するも、なかなか軽快せず、事故から1年半ほど経過した時点で後遺障害認定申請するも、本件事故以前から中枢神経系の障害に伴う左片麻庫及び頚部神経根症に伴う頚部痛が認められており,本件事故後の残存する神経系統の機能障害として,本件事故の傷害による頚部痛,両側肩甲上部痛,右上肢痛は所見されるものの,当該神経症状が加わった結果,本件事故前における神経系統の障害が加重したものと捉えうる所見に乏しいとして後遺障害非該当とされました。

○Xさんは、通院中保険会社から400万円近い治療費、休業補償等の内金支払を受けていますが、本件事故後のひどい神経症状で殆ど仕事が出来ず、通院を継続していました。しかし、保険会社は、休業補償、さらに治療費支払を打ち切り、既に400万円近い金額を支払っているので、これ以上支払分はないとの債務不存在確認訴訟を提起してきました。Xさんにしてみれば、症状はひどく通院せざるを得ない状況で、仕事も殆ど出来ず無収入のところに休業補償も打ち切られ、治療費は自費となったところに、もう支払分はないとの訴え提起で正に踏んだり蹴ったりの状況でした。

○そこで私がXさんから依頼されて裁判を担当し、保険会社の債務不存在確認の訴えに対し、逆に約1500万円の支払を求める反訴を提起し、苦労に苦労の末、勝ち取ったのが以下の判決です。先ず、結論と事案概要、一部請求内容を紹介します。

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判決

仙台市○△区××
甲事件原告・乙事件被告・丙事件原告(以下「X」とい
う。)

同訴訟代理人弁護士 小松亀一

仙台市○△区××
甲事件被告・乙事件X(以下「被告Y1」という。)
Y1

同訴訟代理人弁護士 ○○○○

東京都□○区△○
丙事件 被告(以下「被告Y2」という。)
Y2保険株式会社

同代表者代表取締役   A
同訴訟代理人弁護士 ○○○○

主文

1 被告Y1は,Xに対し,金847万3066円及びこれに対する平成16年6月11日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 Xは,被告Y1に対し,金3万4850円及びこれに対する平成16年6月11日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 被告Y2保険株式会社は,Xに対し,金149万円を支払え。
4 Xのその余の甲事件請求及び被告Y1のその余の乙事件請求をいずれも棄却する。
5 訴訟費用は,Xと被告Y1との間に生じたものは,甲事件・乙事件を通じてこれを2分し,その1をXの負担とし,その余を被告Y1の負担とし,Xと被告Y2保険株式会社との間に生じたものは,同被告の負担とする。
6 この判決は,第1項ないし第3項に限り仮に執行することができる。

事実及び理由

第1 請求

1 甲事件
 被告Y1(以下「被告Y1」という。)は,Xに対し,金1504万4430円及びこれに対する平成16年6月11日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

2 乙事件
 Xは,被告Y1に対し,金14万9700円及びこれに対する平成16年6月11日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。

3 丙事件
 被告Y2保険株式会社(以下「被告Y2」という。)は,Xに対し,金149万円を支払え。

第2 事案の概要
 本件は,Xと被告Y1との間で生じた交通事故に関する事案であり,本件甲事件は,Xが,被告Y1に対し,上記の事故によりXに人身損害等が生じたとして,不法行為又は自動車損害賠償保障法(以下「自賠法」という。)3条に基づく損害賠償金及びこれに対する民法所定の年5分の割合による遅延損害金(起算点は,不法行為の日である平成16年6月11日。)の支払を求めた事案(甲事件の本訴事件(当裁判所平成17年(ワ)第68号事件)は,被告Y1が,Xに対し,上記の事故に関する損害賠償債務の不存在確認を求めた事案であるが,取下げにより終了した。),本件乙事件は,被告Y1が,Xに対し,上記の事故により生じた物損につき,不法行為に基づく損害賠償金及びこれに対する民法所定の年5分の割合による遅延損害金(起算点は,不法行為の日である平成16年6月11日。)の支払を求めた事案,本件丙事件は,Xが,被告Y1の自賠責保険会社である被告Y2に対し,自賠法16条に基づき,自賠法施行令2条所定の自賠責保険金額限度内において,上記の事故により生じた人身損害についての損害賠償金の支払を求めた事案である。

 基礎となる事実(末尾に認定の根拠を掲げたものの他は当事者間に争いがない。)
(1)Xと被告Y1との間の交通事故の発生
 以下のとおりの交通事故(以下「本件事故」という。)が発生した。
ア 日時 平成16年6月11日午前8時5 2分ころ
イ 場所 仙台市○△区□□先路上
ウ 態様 被告Y1が,普通乗用自動車(宮城○○○○。以下「被告車両」という。)を運転して駐車場から道路上に出る際,センターライン付近を走行中のX運転の普通乗用自動車(宮城△△△△。以下「X車両」という。)に衝突した。

(2)被告らの責任
ア 被告Y1は,加害車両の保有者であり,また,本件事故の発生につき過失があるので,本件事故によりXに生じた損害を賠償する責任を負う
(被告Y2との関係では弁論の全趣旨。)。

イ 被告Y2は,被告Y1が保険契約を締結した自賠責保険会社であり,自賠法16条に基づき,自賠責保険金額限度内において,Xに対し,人身損害についての賠償義務を負う。

(3)本件事故によるXの傷害等
ア Xは,本件事故により,腰椎捻挫,頸椎捻挫,胸背部挫傷等の傷害を受け,平成17年12月13日,症状固定の診断を受けた。

イ Xは,平成18年3月30日,Xには,本件事故以前から中枢神経系の障害に伴う左片麻庫及び頚部神経根症に伴う頚部痛が認められており,本件事故後の残存する神経系統の機能障害として,本件事故の傷害による頚部痛,両側肩甲上部痛,右上肢痛は所見されるものの,当該神経症状が加わった結果,本件事故前における神経系統の障害が加重したものと捉えうる所見に乏しいとして,後遺障害非該当の認定を受けた。

ウ Xは,本件事故による傷害について,以下のとおり治療を受けた(被告Y2との間では弁論の全趣旨)。
(ア) B病院
a 平成16年7月16日から同年8月20日まで入院(36日間)
b 同年6月11日から平成17年12月13日まで通院(79日間)

(イ)C整形外科 平成16年9月8日から平成17年9月2日まで通院(239日間)

(ウ)D整形外科 同年9月7日から同年12月10日まで通院(35日間)


以上:3,013文字

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