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交通事故車両破損損害-代車使用料相当期間

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平成18年 1月18日(水):初稿
○交通事故物損で全損の場合の車両評価額、修理費相当額の場合の評価損について考え方をご紹介してきましたが、今日は、代車使用料についてご説明します。

○交通事故によって車両が壊され全損で買換が必要な場合でも、修理が必要な場合でも、一時期車両が使えなくなります。この場合、その間も車両使用の必要性がある場合、通常、代車を使用します。この代車を使用するための料金が原則として損害と認められます。

○良く争いになるのは被害者側が自分が依頼した自動車修理会社の見積書を根拠に修理費が300万円だと主張しているのに対し保険会社側で自ら或いは保険会社側自動車修理工場の見積書を根拠に150万円だと主張して修理費相当額についての合意が出来ず、壊れた自動車の修理がなされないままズルズル代車を使用し続けた場合の代車料がどこまで損害と認められるかです。

○被害者側では加害者側で誠意ある適正な修理費を認めないために合意が成立しないのだから、合意が成立するまでの代車料は全て認めるべきであると主張します。しかし残念ながらこの主張は認められません。代車料が損害と認められる期間は、原則として買換或いは修理に要する相当な期間のみです。

○この相当期間には、買換の場合、特殊車両で納車まで時間がかかる場合、破損状態がひどく修理のための部品調達に時間がかかる等の事情は考慮され、納車や修理完了まで時間を要することに相当な理由がある場合は、この期間の代車使用料は損害になります。

○しかし繰り返しますが、修理費の合意が成立しなかったという理由は、例え加害者側が不適正に低い修理費の提案で加害者側に合意不成立の原因があったとしても、この理由では代車使用相当期間は延長されません。ですから被害者側としては、修理費の合意が成立しない場合は、自腹を切ってでも修理して、代車使用はストップする必要があります。

○私が関与した事案でも、実際、被害者主張500万円、加害者主張200万円と修理費合意が出来ず、半年の間、代車使用を続け、修理相当期間は1ヶ月しか認められず、それを超える5ヶ月分代車使用料は被害者の負担とされた例もあります。最終的には判決で修理相当費用は300万円と認められましたが、支払遅れによる損害は、事故時から年5%の遅延損害金だけであり、高級車であったため1ヶ月の代車料が20万円にもなり5ヶ月分100万円が被害者の負担となりました。
以上:990文字

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