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パソコン事始め続編2

平成 6年 3月 1日:初稿 平成17年 1月 8日:更新
前号で、「パソコン事始」続編としてパソコンの一般的な使い方を私の事務所の例で説明しました。
 今回はデータベースソフト「桐」に絞って、その具体的利用方法について、法律相談センター及び当事務所の例で詳しく述べてみます。

<法律相談センター負担金回収事務> 
昭和六三年から発足した法律相談センターでは、紹介・直受事件について平成四年までに約二〇〇〇件をノート百数十頁に渡って記録していました。
 この中から各担当弁護士毎の着手金、報酬金の未報告案件を探し出すことは、一人の職員が膨大なセンター事務処理を抱えながらでは現実には殆ど不可能です。
 そのため、未報告案件催告が迅速に出来ず「負担金」回収率はかなり低くなっていました。
 そこで、平成五年三月からは右事件記録をパソコンの「桐」で処理することとし、「桐」ファイルの事件配点表(以下「桐」ファイルを全て「表」といいます)のデータとして入力作業を開始しました。
 約二〇〇〇件以上のデータについて、金須職員の奮闘努力の結果、同年六月頃までに入力作業が完了し、以降は事件記録は全て事件配当表に入力しています。
 これにより、「桐」の「選択」「整列」「集計」等の機能を利用して、事件記録データのうち未報告案件について各弁護士毎に、一瞬のうちに整理して表示し、さらに会員宛の催告状の作成も簡単に出来るようになり、未報告案件の「催告」事務が大幅に合理化・省力化されました。 その結果、負担金の回収率は前年度比較で実質倍増したのは周知のとおりです。

<顧客及び事件管理>
 当事務所では、打ち合せ予定や裁判期日等を記載する「業務日誌」について昨年より、筆頭事務員による「紙」への「手書き」から「桐」の業務日誌表に入力する方法に切り換えました。
 その利点は、
①後の検索が容易、
②依頼者及び事件毎の整理が簡単、③各事務員が自分のパソコンから担当事件毎の予定を入力できる、
④入力データの再利用が可能(これが最大の利点です)になる
等です。

 新件が入ると担当事務員は依頼者の氏名、住所等を、先ず顧客表に入力し、次に事件表に事件名、裁判所、事件番号、相手方名等を入力し、打ち合せや裁判期日が決まった場合、業務日誌表に入力します。
 当事務所では受任事件については、期日毎に事件経過報告書を作成して、依頼者に送付することを原則にしています。
 業務日誌表、顧客表、事件表の三つのファイルを「結合」して、必要データのみを取り出して、予め作成してある報告書「帳票」にあてはめるだけ経過報告書がで出来上がります。
 「帳票」とは、「桐」ファイルの一行のデータをカードの様に、一画面に見やすく並べて表示や印刷するための一種の「型枠」で、「桐」の重要な機能の一つです。

 このように一度入力したデータを必要に応じて取り出して再利用が合理的に出来ることが、パソコンデータベースの最大のメリットです。
 文書の受領や発信の記録も、従前は「紙」に記録していました。この「紙」は結構な量になり、その中から必要なデータを探すのは大変でした。
 そこで数年前よりこれも「桐」の受信表、発信表ファイルに入力しています。その利点は、検索が容易なことと記録する「紙」が不要になることです。

<事件処理一般-書式作成> 
 期日請書等の定型書式の作成は、ワープロの場合、当事者名、事件名、期日、時間、作成日等を空欄にした書式を作成しておき、これを作成者が新規文書に読み込み、空欄に新たに所定事項を入力して作成するのが普通です。
 「桐」を利用して期日請書を作成する方法は次のとおりです。
①まず、右ワープロと同様に当事者欄等をデータ欄として空欄とした期日請書の書式を前述の「帳票」という形式で作成しておきます。
②次に所定データについて
 当事者等は顧客表から、
 事件名等は事件表から、
 期日・時間等は業務日誌表から
各々自動的にデータ欄に転記するような設定をします。
③右の「自動転記」の命令に、「関数」という機能を加えると次の様なことも出来ます。
 例えば、期日請書の原告欄には自分の依頼者が原告の場合は依頼者名を、相手方が原告の場合は相手方名を選択して入力するよう「#条件選択」という「関数」(特別に用意された計算式)を入れておきます。
 又「#漢数字」という「関数」を利用すると半角数字を自動的に全角漢数字に変換して表示してくれます。
 「関数」の「#条件選択」や「#漢数字」を併用すると
 「13:30」(半角算数字)
という業務日誌表のデータを自動的に
 「午後一時三〇分」(全角漢数字)
と変換して、期日請書上に表示させることも出来ます。
④作成日欄には、作成日を自動的に入力する「変数」の「&元号」「&月」「&日」をおくと、その期日請書を作成している年月日が自動的に表示されます。
⑤顧客表、事件表、総合日誌表の三表を「結合」し、必要データを「選択」によって取り出し、作成済みの期日請書「帳票」に当てはめ、印刷「キー」を押すだけで期日請書が完成します。
 右の方法で各種期日請書の他に期日変更申請書、和解調書送達申請書等の典型的な書式を「桐」の「帳票」で作成しておけば、新たにデータを入力することなく、いったん顧客表や事件表に入力したデータを再利用して、簡単に作成することが出来るのです。
 以上のように、事件処理に必要な書式についてワープロの場合は人手で入力する作業を、パソコンの場合は予め「命令」を与えておくことで、人の手作業を代ってしてくれる点が大きなメリットです。

<倒産事件処理>
 債権者一覧表の作成が容易になりました。それは、まず作成済みの金融機関の基本データ(銀行からサラ金まで入力済み)の中から当該依頼者の債権者を選択して書き出す方法で基本債権者一覧表を作成し、それに当該依頼者固有の債権者を加えて完成です。
 債権額の「集計」「整列」等は全てパソコンがしてくれます。
 基本データには、新規事件によって新たに判明した金融機関を次々に加えていきます。

 配当表の作成も便利になりました。 全債権者への配当金額の計算が配当率の入力で一瞬のうちなされます。
 各個別債権者宛配当通知の配当金額、宛て先等も配当表のデータからパソコンが自動的に転記してくれます。ワープロだけではこの様な作業は困難です。
 不動産一覧や抵当権明細等の作成も合理的に出来ます。

 将来は、多数の筆数の不動産に複雑に入り組んで設定された共同抵当権の配当金額計算システムを検討したいと考えています。
 金利計算では、利息制限法の元本充当計算の他に借入金の返済条件の元金均等方式、元利均等方式等の計算が簡単に出来るようになりました。

 特に元利均等方式(毎回の元金と利息の合計返済金額が一定で、その内訳が返済回次毎に変化する返済方法)の計算は電卓では極めて困難でパソコンでないと出来ません。
 これらは債務の分割支払案の作成作業等に使用しますが、前述の「関数」や「計算式」(加減乗除等)を利用して行います。
以上:2,864文字

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