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2018年07月16日発行第225号”弁護士のパーキンソンの法則”

平成30年 7月16日(月):初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成30年7月16日発行第225号「弁護士のパーキンソンの法則」をお届けします。

○「パーキンソンの法則」は初めて知りましたが、「時間を延ばしても、結局は納期近くにならないと本気を出してやらないなんて人、とても多い」のは正に真実で、私も耳に痛い言葉です。小中学校時代、夏休みの宿題を夏休み終わりに近くにならないとやらないのと同じです。いつも夏休み終わり近くになって、毎日コツコツやっていれば良かったと後悔しました(^^;)。

○「パーキンソンの法則」は、1時間でやった仕事も、10時間かけてやった仕事も、そのクオリティは余り変わらないと言う意味もあるそうです。確かに訴訟での準備書面を書く場合、ダラダラと長い時間をかけて書いたものが、短時間で簡潔に書いたものより質の高い準備書面になるかというと、そうは限りません。

○なぜこのような結果になるかというと、時間に余裕があると思うと、本気にならないことに尽きる気がします。時間の有無に関係なく本気を出すコントロールができるようになることが重要ですが、言うは易く行うは難しの典型です。裁判所の提出期限の10日前には提出するとの意識、自分で提出期限を前倒しする努力を続ける意識を持とうと思った次第です。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士のパーキンソンの法則


「パーキンソンの法則」というのは、今から60年前に、イギリスの歴史学者のパーキンソンさんという人が発見した法則なんですね。半分冗談のような「法則」ですが、今に至るまで人間の真理をついたものとして、高く評価されています。

全部で3つの法則があるんですが、第1法則はこんな感じです。「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨らみ続ける。」パーキンソン先生は、引退した老人が、簡単な手紙を書いて出す場合を例に挙げています。忙しい人なら、手紙なんか3分で書いて、ついでのときにポストに放り込んで終わりですよね。ところが、他にすることの無い老人の場合は、同じ仕事をするのに、まるまる1日かけるというんです。確かにこういうことありそうです。

日本のホワイトカラーの働き方は非効率だなんて、ここの所厳しく批判されていますね。私も会社員生活が長かったんですが、残業時間を含めて、常に持ち時間を目一杯使用しないと気が済まない人は確かに居ました。いつも「忙しい忙しい。少しでも休んだら、絶対に仕事が終わらない!」なんて言っているんです。ところが、そういう中に突発的な案件が入ってくると、何故かそれも含めて、同じ時間内で何とかなってしまうのです。

弁護士の仕事でもこういうことよくあります。裁判所に提出する書類の納期について、多くの弁護士がもっと時間が欲しいなどと注文を付けます。ただ、時間を延ばしても、結局は納期近くにならないと本気を出してやらないなんて人、とても多いのです。

少し前に、労働審判という制度ができました。労働問題について、原則3か月以内に裁判所が一定の判断をする必要がある制度なんですね。この制度が出来たときには、「全く時間が足りない」などと文句を言う弁護士が沢山いましたが、いざ始まってみると、3か月程度で特に問題なくできています。私の意見を言わせてもらえば、民事裁判も同じように、必ず3か月で裁判所が判断するように、法律変えちゃえば良いと思うんです。

パーキンソンの第2法則は、「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する。」というものです。役所の予算なんか特にそうです。予算で割り当てられた金額は、何故か全て使い切られます。一般家庭の収支も同じようなものです。収入が増えると何故か、それだけ支出も増えていきます。「収入が減ったらとても生活出来ないだろう?」なんて心配していても、現実にそうなると、それはそれで何とかなっちゃうんです。

パーキンソンの第3法則は、「重大かどうかではなく、人は自分の理解できることについて議論したがる」というものです。例えば、マンションの管理組合の議論でも、1億円の大修繕をどうするかなどは、あまり議論されないで決まってしまう一方、駐輪場のペンキの色をどうするかについては、白熱した議論が延々と続いたりします。国会の議論も似たようなものですね。財政問題をどうするかなんて難しい議論より、簡単に理解できる賄賂問題の方が白熱しちゃいます。

もっとも私も人のことは言えません。政策論は読まないくせに、政治家の不倫のニュースには、ついつい目を通しちゃうのです。ううう。。。弁護士は、出来るだけ話し合で紛争を解決しようと努力します。ところが、重大な点では合意できるのに、どうでもいいところで議論が起こったりします。裁判の場合でも、こういうことはよくあります。法的判断に影響を与えない周辺事実・関連事実について議論が白熱し、「裁判が前に進まない」と、弁護士が裁判官に怒られたりするのです。

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◇ 弁護士より一言

娘も私も柿ピーが好きで、あればあるだけ食べてしまうという、パーキンソンの法則みたいなことになっています。娘が「柿の種とピーナッツって本当に最強コンビだよね!パパの事務所も、お客様のパートナーになりたいっていうんなら、お茶菓子にも柿ピーを出せばいいのに。わたしは将来、なんかの事務所やるなら柿ピー事務所って名前にする!」とアドバイスしてくれました。うーん、どんだけ柿ピーが好きなんだよ!でも、さすがにそれは、嫌です。。。
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