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2017年04月01日発行第194号”弁護士のすることに間違いなし”

平成29年 4月 1日:初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成29年4月1日発行第194号「弁護士のすることに間違いなし」をお届けします。

○アンデルセン童話は、156編もあるとのことで、子ども時代に少しは読んだことがあるはずですが、あまり記憶がありません。「マッチ売りの少女」などはテレビの漫画シリーズで見たような記憶はあります。「おじいさんのすることに間違いなし」とは、「くさったリンゴ」との表題の話しのようですが、全く読んだ記憶がなく、備忘録として後記しておきます。

○この物語の粗筋は、お金が必要になったおじいさんが、素晴らしい駿馬を牛と取替え、次に牛を山羊と取替え、さらに山羊を鶏と取替え、最後には何と、鶏を腐ったリンゴ1袋と取り替えてしまい、それを見ていた大金持ちが、「さぞかしおばあさんが怒るだろう」と言うと、おじいさんは、「いいや、家のおばあさんはいつも、おじいさんのすることに間違いはないと言うよ」と言うので、「もしそれが本当なら、タルいっぱいの金貨を上げよう」と、家までついて行き、するとおじいさんから駿馬が腐ったリンゴになった話を聞いたおばあさんは、「おじいさんのすることに間違いはない」と言って、そのリンゴを欲しがっている隣家へ届けに行き、おじいさんは約束通りタルいっぱいの金貨を手にして、豊かな老後を送った、という物語です。

○素晴らしい駿馬が、だんだん価値の低い物と交換されて、最後には腐ったリンゴに換えられてしまい、大損したように見えるけれども最後には、おじいさんを心底信じているおばあさんの言葉によって、思ってもいなかった莫大な財産を得る話しで、殆ど現実的ではない話しですが、起こってしまった出来事に対する気持ちの持ち方としては、大いに勉強になります。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士のすることに間違いなし


ニュースレターも、本日から9年目に入りました。相変わらずバカバカしい内容ですが、よろしくお願いいたします。本日は、アンデルセン童話です。

アンデルセンは、子供のころからあまり好きじゃなかったんです。マッチ売りの少女とか人魚姫など、感動の押し売りみたいな感じが嫌でしたね。(ひ、捻くれてるなあ。。。)そんな中、ただ一つ好きだったアンデルセン童話が、「おじいさんのすることに間違いなし」です。おじいさんが馬を売りに行く話です。売ったお金で、何か良いものを買ってくるように、おばあさんから頼まれているんですね。おじいさんは、馬を次々に別のものに交換していきます。馬から牛、牛から羊、羊からガチョウ、ガチョウからメンドリ、メンドリから腐ったリンゴへと交換して、家に戻っていくのです。

そのことを聞いた人から、「それじゃあ奥さん怒るでしょう?」と心配されても、「うちの妻はいつでも『おじいさんのすることに間違いなし』といってくれるよ!」と自信たっぷりです。そこで、本当にそんなことがあるのか、確かめることになります。奥さんは、おじいさんが新しいものに交換しる話をするたびに、本当に良いことをしたとほめてくれるんですね。牛に交換したと聞いたら、「ミルクが飲めるよ!」、メンドリに交換したと聞けば、「卵が食べられる!」みたいな感じです。

最後に、腐ったリンゴに交換したと聞いたときも、(いま一つ理屈は分からなかったんですけど)、「本当に、おじいさんのすることに間違いはないねえ!」と喜んでくれたというお話です。この夫婦、オレオレ詐欺にでも引っかかるんじゃないかと心配になりますね。その一方、自分がしたことを常に肯定して貰えるおじいさんは、とても幸せ者だと感じのです。

弁護士の場合も、お客様に満足してもらえるかどうか、いつもヒヤヒヤしているところはあります。裁判でも交渉でも、本当に自分のやり方でよかったのか、結構悩むんですね。そんなときに依頼者から、「弁護士のすることに間違いなし」と言ってもらえると、本当に嬉しいですし、もっともっと頑張らねばと思えてくるのです。そもそも、お客様の満足度と、弁護士の仕事の成果とは、あまり相関関係がないことに気づいてきたのです。

刑事弁護で、結果的に刑務所に入ることになっても、「本当に有難うございました。お陰様で、安心して裁判に臨めました。」と感謝されることはよくあります。その一方、かなり良い条件で和解できたときも、「もっと良い結果になったのではないか?」みたいに言われることもあるのです。こちらも人間ができていませんから、頑張ってやったことに対して色々と言われますと、「やる気」が急速にしぼんでいくのです。(おいおい!)「おじいさんのすることに間違いなし」と言ってくれるお客様の方が、長い目で見たときに絶対に得をしているように思えます。

しかし考えてみますと、これって逆の立場でも言えそうです。顧問先の方達から、「こういうビジネスを考えているが、法的に問題ないだろうか?」みたいな質問を受けることはよくあります。法律を勉強している人は、後ろ向きな人が多いですから(わ、私も人のこと言えません。)リスクの方にどうしても目が行き、否定的なことを言ってしまいます。でも、私が依頼者なら、否定的なことばかり言う人とは、一緒に仕事したくないです。大きなリスクの指摘は必要としても、「お客様のすることに間違いなし!」といえる弁護士になろうと思うのでした。

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◇ 弁護士より一言

4月から高校生になる次女に、「おじいさんのすることに間違いなし」の話をしました。「これさえできれば、とってもいい人と結婚できるし、結婚生活も上手くいくよ。」と、親心で教えてあげたのです。

すると「夫が銀行強盗したり、覚せい剤使ったり、ギャンブルでお金を使っちゃったりしたら『間違いなし』なんて言えないでしょ。」なんて反論します。「そもそも、そんなのとなんで結婚するんだよ!!」とむきになって言い返すと、娘に言われちゃいました。
「分かってる(笑)パパのいうことに間違いなしね!」

なんとなく言い負かされた気がしたのでした。



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アンデルセン童話 くさったリンゴ

むかしむかし、あるところに、それはそれは仲の良いお百姓(ひゃくしょう)夫婦(ふうふ)がいました。
 二人の家は屋根にこけや草が生えていて、窓はいつも開けっぱなしです。
 庭には番犬が一匹いて、池にはアヒルが泳いでいます。
 季節の花が門(もん)をかざり、リンゴの木も植わっていました。

 ある日の事と、お母さんがお父さんに言いました。
「ねえ、お父さん。
 今日は町で、市(いち)がたつんだって。
 家のウマも、何かととりかえてきてくれないかい。
 あのウマは草を食べて、小屋にいるだけだからね」

「それはいいけど、何ととりかえる?」
 お父さんが聞くと、お母さんはネクタイを出して来て、それをお父さんの首にむすびながらニコニコ顔で言いました。
「決まってるじゃないか。
 それは、お父さんにまかせるって。
 だって家のお父さんのする事に、いつも間違いはないんだから」
「そうかね、そんならまかせられよう」
と、お父さんはウマに乗って、パッカパッカ出かけて行きました。

「おや?」
 向こうから、メスウシを引いてくる人がいます。
「ありゃ、見事なメスウシだ。きっといい牛乳がとれるぞ」
 お父さんはそう思うと、その人にウマとメスウシをとりかえっこしてほしいと頼みました。
「ああ、いいよ」
 その人はお父さんにメスウシを渡し、ウマに乗ってパッカパッカ行ってしまいました。

 お父さんはメスウシを引いて帰ろうかなと思いましたが、せっかくだから市を見に行くことにしました。
 すると、のんびりとヒツジを連れた男に出会いました。
「こりゃ毛並みのいいヒツジだ」
 お父さんはメスウシとヒツジをとりかえようと、声をかけました。
 ヒツジの持ち主は、大喜びです。
 何しろウシは、ヒツジの何倍も高いのですから。

 お父さんがヒツジをもらってのんびり行くと、畑の方から大きなガチョウを抱いた男が来ました。
「あんなガチョウが家の池に泳いでいたら、ちょっと鼻が高いなあ」
 そう思うとお父さんはさっそく、ヒツジとガチョウのとりかえっこをしようと言いました。
 ガチョウを抱いた男は、大喜びです。
 何しろヒツジは、ガチョウの何倍も高いのですから。

 お父さんがガチョウを抱いて町の近くまで行くと、メンドリをひもでゆわえている人に会いました。
「メンドリはエサはいらねえし、タマゴも産む。お母さんも、きっと助かるぞ」
 お父さんはガチョウとメンドリをとりかえないかと、もちかけました。
 メンドリの持ち主は、大喜びです。
 何しろガチョウは、メンドリの何倍も高いのですから。
「やれやれ、大仕事だったわい」
 お父さんはメンドリを連れて、一休みすることにしました。

 お父さんがお酒やパンを食べさせてくれる店に入ろうとすると、大きな袋を持った男にぶつかりました。
「いや、すまん。ところでその袋にゃ、何が入っているのかね? 甘いにおいがするけど」
「ああ、これは痛んだリンゴがどっさりさ。ブタにやろうと思ってね」
 それを聞くと、お父さんはいつだったか、お母さんがリンゴの木を見ながらこんなことを言ったのを思い出しました。
「ああ、いっぱいリンゴがとれて、食べきれなくて痛んでしまうくらい家においとけたら。一度でいいから、そんなぜいたくな思いをしてみたいねえ」
 お父さんは男に、メンドリと痛んだリンゴをぜひとりかえてほしいと頼みました。
「まあ、こっちはそれでもかまわないが・・・」
 男は首をかしげながら、リンゴの袋を渡しました。
 何しろメンドリは、リンゴの何倍も高いのですから。

 お父さんはリンゴの袋を持って店に入り、お酒を飲みパンを食べました。
 ところがうっかりしていて、リンゴの袋を暖炉(だんろ)のそばに置いたので、店中に焼けたリンゴのにおいが広がりました。
 そのにおいで、そばにいた大金持ちの男が声をかけてきました。
「気の毒に。リンゴを損しましたね」
「いやあ、いいんだ、いいんだ」

 お父さんは笑って大金持ちに、ウマが痛んだリンゴに変わったとりかえっこの話を聞かせました。
 話を聞くと、大金持ちの男は目を丸くしました。
「それは、奥さんに怒られますよ」
 お父さんは、首を大きく横にふりました。
「いやあ、家のかみさんは、おれにキスするよ」
「まさか! 本当にキスしたら、ぼくはあなたにタルいっぱいの金貨をあげますよ」
 大金持ちの男は、そう約束しました。

 お父さんは大金持ちの男と一緒に、家に帰りました。
「おかえり」
と、出迎えてくれたお母さんに、お父さんは大金持ちの男の前で話し始めました。

「ウマはね、まずメスウシととりかえたよ」
「へえ、そりゃお父さん、牛乳がとれてありがたいねえ」

「だがな、メスウシをヒツジにとりかえたのさ」
「ますますいいね。セーターがあめるよ」

「けど、ヒツジをガチョウととりかえた」
「ガチョウはお祭りに食べられるよ。おいしそうだね」

「でも、ガチョウはメンドリとかえちまった」
「ああ、運がいい。タマゴを毎日食べられるなんて」

「そのメンドリを痛んだリンゴととりかえて、ほれ、戻って来たとこだ」
「わあ、幸せだ。
 だってさ、お父さん、聞いとくれよ。
 あたしはさっき、ネギをかしてもらいにお向かいに行ったんだよ。
 そしたら奥さんが『家には痛んだリンゴ一つありません』って、ことわったのさ。

 でも、どう?
 今のあたしは、その痛んだリンゴを持っている。
 アハハハ、ゆかいだねえ。
 こんないい気分は、初めてだ。
 やっばり、お父さんのする事に間違いはないねえ」
 お母さんはそう言うと、うれしそうにお父さんのほっぺたにキスをしました。

 それを見た大金持ちの男は、
「素晴らしい! なんて幸せな夫婦なんだ!」
 そう言ってお父さんとお母さんに、約束通りタルいっぱいの金貨をプレゼントしました。

おしまい
以上:5,064文字

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