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2016年06月01日発行第174号”弁護士の99.9”

平成28年 6月 2日:初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成28年6月1日発行第174号「弁護士の99.9」をお届けします。

○「私が刑事事件について引退表明した理由1」記載の通り、刑事事件は平成20年に引退宣言をして以来、原則として扱っていません。たまに依頼が来たときは、信頼している弁護士や勤務弁護士に個人事件として紹介しています。

○日本の刑事事件は、99.9%有罪とされていますが、私の経験では、起訴された事件の内無罪を争う事件の割合は、100件の内1件くらいしかないと感じていました。平成20年まで弁護士経験29年程度は刑事事件を年間10件平均で担当したとして300件近くは担当したはずですが、無罪を争った事件は3件くらいしか記憶にありません。

○しかも3件の内2件は明らかに有罪と思われるところ、被告人が無罪というので仕方なく付き合ったもので、私自身が無罪と信じて本格的に争った事件は1件しか記憶にありません。その1件も残念ながら無罪は取れませんでした。しかし、「刑事裁判統計」と言うPDFファイルによると平成23年の否認率は地裁事件で8.3%、簡裁事件で4.1%もあるようです。

「刑事裁判統計」と言うPDFファイルによると確かに無罪率は、平成6年以降0.1%程度で99.9%は有罪になっているようですが、これはおそらく全事件の内無罪になったものの割合と思われます。否認した事件で無罪になる率は、仮に否認率8%とすると8%の内の0.1%は、ほぼ1%になり、否認した事件の内でも99%は有罪になります。起訴率を見ると平成22年で35%程度で、同年の起訴猶予率は63%程度になっています。大山先生が、「相当数、『え、この事件を起訴しないの?』と驚いた」というのも納得です。


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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士の99.9


最近、弁護士を主人公にしたドラマやアニメが沢山あると、子供たちが教えてくれました。私も、ちょっと見てみましたが、なかなか面白いのです。

「グッドパートナー」というドラマは、竹ノ内豊が演じる弁護士が、元妻の同僚と張り合いながら事件を解決していくストーリです。主人公は、結構えげつないやり方で、「勝利」していくんですね。例えば相手方がタイムチャージの高い一流法律事務所を使用しているときには、わざと争点を拡大し、裁判を引き延ばして、相手方が弁護士費用の負担に耐えられなくなるようにします。相手が高い弁護士費用に耐えられなくなるのを待って、和解で解決するのです。(う、うちの事務所の弁護士費用は合理的お値段ですよ!)

そんなことをしていると、「弁護士のくせに!」と批判されたりします。すると、おもむろに弁護士バッジをはずして、「では、弁護士ではなく、一人の人間として言わせていただきます。」と開き直ります。これって、私もやってみたいんです。弁護士費用を請求するときなんかに使うといいですね。「では、弁護士としてではなく、ひとりの人間として請求させてもらいます!」(あ、あほか。。。)

逆転裁判というアニメも、子供がよく見ています。裁判の途中で弁護士が、何度も威勢よく「異議あり!」と叫ぶんです。子供たちに「パパも裁判のときには、『異議あり‼』って叫ぶんだよね。カッコいいな。」なんて言われちゃいました。私の場合、刑事の裁判は相当数やっていますが、まだ一度しか「異議あり!」なんて叫んだことないんです。ううう。。。

そして、松本潤主演の、「99.9-刑事専門弁護士-」です。日本の刑事裁判では、ひとたび起訴されると、99.9%の確率で有罪とされるわけです。そんな中で、残りの0.1%の無罪の可能性を追求する弁護士達の話です。このドラマの弁護士達は、本当に凄いんです。依頼者の無罪を証明するために、日本中を飛び回り、沢山の人達から直接話を聞きます。私みたいな零細事務所の経営者ですと、「そんなことしていたら、とてもじゃないけど経営が成り立たないだろう!」と心配になってしまいます。ということは、どうでもいいのです。(だったら長々と書くなよ!)

本日私が指摘したかったのは、日本の刑事裁判で、起訴されると99.9%有罪となることの「意味」です。

これについて多くの弁護士達が、「日本の裁判官は人権意識が低くて、国家権力の方に味方しているからだ。」なんて言っています。でも、それっておかしいだろうと、私は前々から思っていました。常識としてもおかしいし、私の弁護士としての経験から考えてもおかしいのです。常識で考えた場合、例えば受験生のうち99.9%が有名大学に合格する高校があったとしますよね。その理由として、試験官がその高校をひいきしていると考える人はまずいないでしょう。常識的な回答は、「その高校では、99.9%合格確実な生徒しか、有名大学への受験を許さないからだ。」と推理するはずです。

刑事裁判で有罪率が99.9%だというのも、基本的には同じ理由なんです。確実に有罪だと思える事件しか、日本の検察は起訴しないのです。私は刑事弁護を沢山やっていますから、これまでに相当数、「え、この事件を起訴しないの?」と驚いた記憶があります。弁護士としては、ある意味嬉しいことです。しかし、「ひとりの人間」としてみた場合、「絶対に有罪の自信がなければ起訴しない!」という現状が本当に良いのか、疑問に思えてくるのでした。

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◇ 弁護士より一言

小学校5年生の息子は、下ネタが大好きだと、少し前に書きました。先日、息子のお友達が沢山遊びにきました。「運賃」「沈没」「うんちく」なんて言葉で直ぐに反応します。大人は気づかないところで、みんなでゲラゲラ笑うんです。妻が、「みんな、ウンとチンが本当に大好きね!」と言ったところ「異議なし!」とみんな本当に楽しそうです。

「異議あり!」と、よっぽど叫んでやろうと思ったのでした。。。
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