仙台,弁護士,小松亀一,法律事務所,宮城県,交通事故,債務整理,離婚,相続

旧TOPホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター1 >    

2013年1月16日発行第93号”カリギュラ弁護士の論理(1)”

平成25年 1月16日:初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成25年1月16日発行第93号「カリギュラ弁護士の論理(1)」をお届けします。

○いつものことですが、大山先生のニュースレターを読んで感じるのは私の無教養です(^^;)。ローマ皇帝では、暴君ネロの名前は良く知っていましたが、カリギュラという名前は、なんとなくポルノチックというイメージだけはあったのですが、ネロと並ぶ暴君というイメージはありませんでした。

○そこでネットで調べるとカリギュラでは、映画、しかもポルノ映画が有名なんですね。私は、ポルノ映画として有名な「カリギュラ」を鑑賞していたわけではありませんが、カリギュラをポルノと結びつけて考えたのは、何かで情報を得てかすかに記憶が残っていたのでしょう。ですから、カリギュラ弁護士なんて言葉を聞くと、助平弁護士みたいなイメージです。次回、大山先生は、「カリギュラの論理」と弁護士と依頼者の関係を解説してくれるそうで、どんな内容か楽しみです(^^)。


*******************************************
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

カリギュラ弁護士の論理(1)

カリギュラと言いますと、ネロと並ぶローマの暴君ですね。どれほど酷い暴君だったか、スエトニウスの「ローマ皇帝伝」にいろいろと書いてあります。(本がどこかに行っちゃったので、記憶で書きます。)カリギュラは、最初は名君と期待されていたんですが、重い病気にかかります。そこから回復したときから、急に暴君になったのです。

「カリギュラの病気が治るなら、自分の命を奉げてもよい。」などと言っていた部下を呼び出して、「約束を守ってもらおうじゃないか!」と殺してしまいます。さらに悪逆非道の行為として有名なのは、臣下の妻を取り上げるんですね。その後、夫である臣下の前で、その妻の身体についての品評会をしたそうです。あんた、趣味悪すぎるよ!と言いたくなります。

極めつけは、相続を否定して、死んだ人の財産は全て国庫に帰属させることにしたことです。お前は、橋下大阪市長か!と言いたくなります。橋下市長よりすごいのは、そうしておいてから、国の財政が苦しくなると金持を殺して、財産を没収したんです。橋下さんも、そこまではやりませんよね。多分。。。

こんな暴君だったから、最後は当然暗殺されてしまうわけです。しかし、カリギュラの治世は、対外的には平和な時代で、ローマ全体としては力を付けていたなんて、世界史の時間に習った気がします。

そんなカリギュラを有名人にしたのが、フランスの不条理作家、アルベール・カミュの戯曲です。ここでのカリギュラは、単なる暴君というだけではないのです。「あなたの周りでどれだけの人が死んだか知っているのか?」と聞かれて、カリギュラは言い返します。「ごくわずかだ。俺がいくつの戦争を断ったか知っているのか」「もしお前が数を数えられるのなら、どんな小さな戦争でも、俺の酔狂な気まぐれよりも高くつくことがわかるはずだ。」なんて言い返します。

確かに、カリギュラは戦争をしていませんので、人を殺したと言っても、戦争での死者と比べれば微々たるものです。だからと言って、納得はできませんよね。そこで、相手はカリギュラに言い返します。「しかし、戦争は理性による行動です。そして大切なのは自分の死の意味を理解することです」戦争で沢山の人が死ぬにしても、それはローマの栄光のためであり、理性で理解できることだというわけです。そういう「死」なら、どんなに沢山の死でも受け入れる。しかし、暴君に与えられる理不尽な死ならば、拒否するというわけです。数の問題じゃないということです!

しかし、現実の政治の場面などでは、やはり数の論理が幅を利かせています。例えば財政再建の問題で、増税をするのならば、まずは公務員などの無駄をやめろという意見がありますよね。国民大多数の意見だと思います。これに対して、「公務員の無駄というのは、全体に比べたら微々たるものだ。そんなことより何百兆円もある赤字をどうするかは、別の問題で考えるべきだ。」なんて意見が出てきます。ある意味、これは理屈としては正しいようにも思えます。その一方、何か納得いかない。それは何故かと考えますと、結局こういう考えは、「カリギュラの数の論理」に通じるものがあるのではと思うわけです。

と、いろいろと書いてきましたが、実は弁護士自体、依頼者に対して「カリギュラの論理」で話すことがよくあるのです。その辺のところを、次回に続けます。

*******************************************

◇ 弁護士より一言

カミュと言えば、「異邦人」が有名ですね。子供のころ、父親の本棚に3冊あるのを見つけました。読もうと思って買った、そのまま読まずに忘れてしまった。そこでまた買うということを繰り返したんですね。生意気盛りの私は、父親に「うちには子供が3人いるから、遺産相続のときに楽だよね!」なんて嫌味を言ったものです。

ところが今になると、私も父親と同じようなことをしています。買っただけで読まない本が無数にあり、そのまま忘れてしまい、また買ってしまうんです。

そのうち子供に何か言われそうで心配です!
以上:2,198文字

タイトル
お名前
email
ご感想
ご確認 上記内容で送信する(要チェック
※大変恐縮ながら具体的事件のメール相談は実施しておりません。

 


旧TOPホーム > 事務所 > 大山滋郎弁護士ニュースレター1 > 2013年1月16日発行第93号”カリギュラ弁護士の論理(1)”