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2012/ 1/16 第69号 島の弁護士・大陸の弁護士

平成24年 2月29日:初稿
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

 本川達雄という生物学の先生が書いた、「ゾウの時間ネズミの時間」という本が、中公新書から出ています。もう20年近く前に出版された本ですが、いまだに売れ続けています。刺激に満ちた、とても面白い本なんですね。

 身体の大きなゾウは、数十年生きます。一方、ネズミの寿命は、2、3年です。ところが、ゾウもネズミも、一生の間に心臓が打つ回数は20億回で、呼吸の回数は3億回と決まっているんだそうです。これは、どの動物でもみんな同じです。次に動物たちの動きを考えますと、ネズミのように身体の小さい動物は、ちょこまかとせわしなく動いていますよね。一方、ゾウのように大きな動物は、動作もゆっくりしています。

 つまり、全ての動物は、主観的には同じだけの長さを生きているのではというわけです。生物学についての、とても刺激的な内容が書かれているのです。

 この本の中に、「島の規則」という、とても面白い話が載っています。

 大陸にいる動物は、大きいものはどんどん大きくなる一方、小さい動物はどんどん小さくなっていくそうです。それに対して、孤立された島にいる動物の場合、ゾウは小型化する一方、ネズミなど小さな動物は、大きくなっていくんだそうです。

 大陸では、多くの動物がいて生存競争が厳しいのです。従って、大きい動物は強くなるために、無理をしてでも、更に大きくなっていく。

 小さい動物は、逃げ回るのに便利なように、無理をしてでも小さくなっていくわけです。一方島の中では、生存競争がそれほど厳しくないので、みんな無理をして身体のサイズを大きくしたり、小さくしたりする必要が無いわけです。そこで、どの動物も中くらいのサイズになります。

 これは生物学の話しですが、著者によりますと、人間についても、「島の規則」は当てはまるのではということです。日本の強みは、均質勤勉な人材にあるなんて、昔から言われていましたよね。これに対して、アメリカなどでは、優秀な人は本当に凄い一方、日本の基準では考えられないような、やる気のない非能率な人も沢山います。私自身アメリカで3年ほど生活していましたから、確かにこういうことはあるのかなと感じています。

 というところで、ハッと気が付いたわけです。「島の規則」は、弁護士についても当てはまるんですね。

 アメリカでは、弁護士になるための試験が日本ほど難しくないですし、実際問題として日本の数十倍の弁護士がいます。私自身の経験でも、本当に凄い弁護士もいる一方、かなりひどい弁護士もいるのです。

 これに対して日本の場合は、弁護士の数が制限されてきました。日本の弁護士業界というのは、小さい孤立した「島」の状態が長く続いたわけです。

 そんな状態のもと日本では、「島の規則」の適用によって、良かれ悪しかれ、中くらいの粒の揃った弁護士が多数生息!していたように感じます。

 現在、弁護士の数が急激に増加する中で、これまでの「島」の状況だった弁護士の世界も、厳しい生存競争にさらされる「大陸」の状況へと変化してきています。こうした中で、能力的にも道徳的にも問題のある弁護士が多数出てくることを懸念する声も聞こえてきます。確かにそういう心配もあるでしょう。

 しかし、私としては、「大陸」化した弁護士業界の中から、これまでの枠を打ち破る、傑出した弁護士が出て来ることに期待したいなと思うのでした。

 
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 弁護士より一言

 昨年のクリスマスにも、サンタクロースが来てくれました。6歳の息子には、ゴーカイジャーのロボットとレンジャーキー(分かりますか?)、さらには数字の勉強の本までくれたんです。

 「いいなあ。サンタさん、パパには何もくれなかったよ。」と、貰ったおもちゃで、夢中になって遊んでいる息子に言ったんですね。息子は真剣な顔をして、パパの話しを聞いてくれました。そして、勉強の本を差し出して言ったのです。

 「パパ、かわいそう。パパにはこのホンをあげるよ。」こらっ!こらっ!!

 (2012年1月16日第69号)
以上:1,620文字

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