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2011/11/16 第65号 島田八段の投了

平成24年 2月29日:初稿
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

 島田八段というのは、「3月のライオン」という漫画に出てくる、将棋のプロ棋士です。この漫画の主人公は、幼いときに家族をなくした17歳のプロ棋士、桐山零君です。

 亡父の親友だったプロ棋士に引き取られた零君は、新しいお父さんに気に入られようと、どんどん将棋が強くなっていきます。その甲斐あって、中学生にしてプロ棋士になったのですが、零君よりはるかに将棋の才能が無かったプロ棋士の実の子供たちとの関係が悪くなります。

 悩み、一人暮らしを始めた零君が、色々な人との出会いを通して成長していく話ですね。(おまえは漫画しか読まないのか!と言われそうですが、面白いので推薦しておきます。)零君が将棋の研究会でお世話になっているプロ棋士が島田八段です。

 この人自身とても強い棋士で、だからこそタイトル戦の7番勝負を戦うことになったんです。ところが、対戦相手である宗谷名人というのが、めちゃくちゃ強い人なんです。島田八段の言葉を借りると、こんな感じです。

 「宗谷は鳥に似ている。鷺とか鶴とか、白くてでっかいヤツ。」「宗谷見てると、自分はカメか地を這う虫な気がしてくる。」「だから差は縮まらない。どこまで行っても。」「しかし、縮まらないからと言って、それが、オレが進まない理由にはならん。」「抜けないことが明らかだからって、オレが努力しなくていいってことにはならない。」宗谷名人も凄いけど、島田八段もカッコ良いでしょう!やっとのことで、宗谷名人に挑戦したタイトル戦7番勝負ですが、島田八段は3連敗して、後がなくなります。迎えた第4局も、良いところなく、一方的に負かされそうに見えます。別室で検討しているプロ棋士達がさじを投げる中、主人公の零君だけは、何かうまい手が有るはずだと考え続け、ついに逆転の一手を見つけます。ところが、島田八段は、その手に気づかずに、投了してしまうのです。

 投了直後、逆転の一手を示しながら、宗谷名人がぽつりと言います。

 「君は僕を信用し過ぎだ。」これは漫画の話しですが、実際にプロの対局でも、実は勝っていることに気づかずに投了したなんてあるんですね。それじゃ、逆転の一手というのは、そんなに難しい手なのかというと、必ずしもそうではないのです。

 「この場面で、起死回生の一手が有りますから、考えてみて下さい。」という形で問題を出されたら、私でも見つけられるかもしれません。

 プロ棋士なら、一瞬で答えが分かるはずです。

 そう考えますと、将棋で勝つために必要なのは、将棋が強いことに加えて、常に、今現在の場面で、素晴らしい手が有るんだと「知っている」こと、それだけの強い信念を持ち続けることではないか!と思えてきます。

 こういう信念が必要なのは、プロ棋士だけではありません。あらゆる仕事においてそうでしょう。スポーツでも、「人間が100メートルを10秒未満で走ることができるんだ」とひとたび知ったならば、次から次へと、10秒未満で走る人が現れてきますね。

 弁護士の仕事でも、間違いなくそういうことはあります。訴訟の場面でも交渉の場面でも、今この場面で、お客様の為になる素晴らしい手段が絶対に何かあるのだと「知る」能力、それだけの強い信念を、何とか持ち続けていきたいものです。

 
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 弁護士より一言

 色々と偉そうなことを書きましたが、私は昔から諦めが早かったのです。将棋を指していても、少し悪くなっただけで、やる気がなくなるんですね。

 職団戦という、職場の人たちがチームを作って参加する、アマチュア最大の将棋大会があります。私も弁護士チームの一員で、次の日曜日に参加してきます。どんなに負けそうになっても、絶対に勝てるという信念で、最後まで頑張りたいと思います!(なんか負けることを前提に書いてるみたいですが。)

 (2011年11月16日第65号)
以上:1,554文字

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