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2010/ 6/ 1 第30号 弁護士のレター教室

平成24年 2月29日:初稿
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

 三島由紀夫に、「レター教室」という小説があるんですね。「恋敵を中傷する手紙」「妊娠を知らせる手紙」「年賀状の中へ不吉な手紙」「暇な人の暇な手紙」といった、怪しげな手紙が沢山出てきます。手紙だけで、小説になっている本です。

 この本の最後で、三島由紀夫大先生が、手紙の書き方について、読者にアドバイスしています。これが、とても役に立つんですね。それは、「手紙を読む人は、こちらには何の関心も持っていないという前提で、手紙を書かなくてはいけない」ということだそうです。

 人はみんな、自分のことにしか興味がないんですね。三島由紀夫の文章を借りると、こんな風になります。

 「世の中を知るということは、他人は決して他人に深い関心を持ちえない、もし持ち得るとすれば自分の利害に絡んだときだけだ、というニガいニガい哲学を、腹の底からよく知ることです。」三島先生によりますと、人が他人に興味を持つのは、基本的に自分の、「金銭欲」「性欲」「名誉欲」「感情」が満たされるときだけなんだそうです。たとえば、「あなたに1千万円あげましょう。」なんて手紙でしたら、どんな書き方をしても、喜んで読んでもらえるそうです。

 それはまあ、そうでしょうね。

 ところが、「金銭欲」も「性欲」も「名誉欲」も満たせないとなると、手紙で人の「感情」を揺さぶる必要があるんです。しかしこれが難しい。自分勝手に情熱を発散されても迷惑なだけだと、三島先生もおっしゃっています。

 三島先生は例として、見ず知らずの女性から貰った手紙をあげています。その手紙には、「小さい頃から人生の不条理に悩んでいて、柿の木の向こうに夕日が沈むのを見て涙した」なんてことが書かれているんですが、「植木屋じゃあるまいし、私は人の家の柿の木に興味はありません」と、三島先生は大変冷たい。

 そこまで言うのなら、三島由紀夫大先生自身、何だって独りよがりに自衛隊で切腹したうえ、「檄文」を配ったりしたんですかって、ツッコミを入れたくなっちゃいますけど。。。私の事務所では、新しい弁護士を募集してるんですね。その応募書類を見ると、多くの人が、自分の思いだけぶつけてくるのです。

 「私が弁護士を志したのは、小学校のときに・・。中学校のときには・・・」なんて感じで、延々と続くのです。まさに、他人が自分のことに関心を持つのは当たり前だという前提で書いているようです。

 一般に弁護士の文章自体、特殊なものです。自分の側の言いたいことだけ書いて裁判所に出せば、裁判官が読んでくれることになっています。さらに、扱っている内容も、お金の問題を始め、人の利害に直接関係のあることですから、別に人の感情を動かさなくても、読んでもらえるんです。そんな中で弁護士は、「人が自分の文章を読むのは当たり前だ。」と、勘違いしてしまうようです。弁護士の書いた、世間一般の人達向けの文章を読むと、「何だってこんな文章を他人が読んでくれると思ったんだろう?」と、首をかしげたくなることが多々あります。これは他人事ではありませんね。このニュースレターもようやく第30号まで来ました。今後とも皆さまに楽しんで読んでもらえるように、気合を入れていきたいと思っています。

 
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 弁護士より一言

 小学4年生の娘から、いきなり聞かれました。

 「パパ、おっぱいって、いつから大きくなるの?」聞かれて、なんだか焦ってしまい、「そんなこと、パパは分からないから、ママに聞きなさい!」なんて答えたんですね。そうしたら、娘が言ったんです。

 「なんで分からないの?パパのおっぱいだって、大きくなったんでしょう!」確かに私は、太っています。妻にも、痩せるようにさんざん注意されています。だからって、娘にこんなことを言われるなんて。ううう。ふざけているのかと思ったのですが、どうも本気で、おっぱいのことを聞きたかったようです。

 これは、天の神様が、娘の口を借りて忠告してくださったものと思い、再び減量を決意したのでした。

 引き続き、コメントやご質問を楽しみにしております。

 (2010年6月1日第30号)
以上:1,661文字

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