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2010/ 2/ 1 第22号 パーカー・パインの弁護士広告(3)

平成24年 2月29日(水):初稿
横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

 前回、パーカー・パインの広告は魅力的だが、債務整理の広告は魅力がないなんて書きした。人様の広告をとやかく言うのもなんですが、確かに債務整理の広告は品がないような気がします。

 電車内の広告など、「あなたも過払い金が取り返せます。」「明日では遅いかもしれません。今すぐご連絡を。」と、大声で叫んでいる感じがしますよね。それに比べてパーカー・パイン氏の広告は、上品に囁いているだけなのに、無視することの出来ない魅力を感じます。

 しかし、実際の効果という面では、パイン氏の広告は、かなり疑問がありそうです。私は、法律事務所開業まえは、ずっと勤めていましたから、自分で商売した経験などありません。そこで独立にあたり、随分と広告について勉強をしたのです。そこで得た知識から考えると、パイン氏の広告には問題がありそうなんですね。

 勉強の成果を披露しますと、商売には、いきなり販売した方が良い場合と、ワンステップ置いて販売すべき場合とがあるそうです。顧客にとって分かりやすい商品は、いきなり販売できます。「過払い金が戻ってきます」なんて広告ですね。

 それに対して、顧客にとって内容を理解するのが難しい商品の場合は、いきなり販売しようとしてもうまくいかないそうです。その場合はどうするかといいますと、とりあえずその商品に興味をもっている人を広く集めてから、その人たちが購入の決断をできるように教育していくことが大切なんだそうです。

 パーカー・パイン氏の商品は、不幸な人を幸福にするサービスですから、はっきり言ってメチャクチャ怪しいですし、訳が分かりませんね。そういうものをいきなり販売するのは通常無理です。そこでどうするのかといいますと、こんな広告を出すんです。

 「自分が不幸だと思う40代の女性の方へ緊急告知。最新統計理論を用いた、パーカー・パイン博士の研究成果『5つのタイプ別、幸福になるための秘訣』を、限定100名様にプレゼント。今すぐ、下記までご請求を!」一応解説しておきますと、マーケティングの本に書いてあることを、みんな入れ込んであるんですね。お客様が「自分のことだ」と思うように、ターゲットを絞り込みます。緊急性、限定性を出します。まずは冊子を請求することだけを目的とし、そのためにはどういうアクションを起こせばよいのか、明確に示します。「今すぐ」請求するように書いておくと、実際に「今すぐ」行動する人が増えるそうです!こうして集めた人たちに、パーカー・パイン氏のお陰で幸福になれたお客様の声を送るなどしてフォローを続けて、最終的に契約してもらうわけです。なんか、一歩間違えると、悪徳セールスみたいですね。しかし、たしかにこの方が、パーカー・パイン氏の広告より、現実にはうまくいきそうです。

 逆に言いますと、パイン氏の広告は、現実にはおそらくうまくいかないような、おとぎ話的なところが魅力的なんだという気もしてくるのです。

 何だかパイン氏の悪口みたいになってしまいましたが、私もパーカー・パイン氏のようになりたいのです。多くの人の信頼を勝ち得て、いずれはこんな広告を出したいと考えています。

 「あなたは幸福ですか?もし違うなら、大山滋郎にご相談を!」
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 弁護士より一言

 今年の3月で、開業から満3年になりますので、思い切って広い事務所に引っ越しました。今度は、窓から海が見える事務所です。開業4年目の来年度は、法律セミナーを積極的に開く予定です。自分で言うのは恥ずかしいのですが、他に誰も言ってくれないのであえて言いますと、私はセミナーみたいな、人前で話すのが得意なんです。

 さらに、事務所の3周年記念で、このニュースレターを纏めて小冊子を作成する予定です。皆様にお配りしますので、ご期待願います。引き続きコメントやご質問を、よろしくお願い致します。

 (2010年2月1日第22号)
以上:1,575文字

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