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ある交通事故事件の顛末-厳しい控訴審の開始

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平成26年 6月26日:初稿
○「ある交通事故事件の顛末-予想外の一審判決に驚喜・驚愕」を続けます。
平成16年10月2日の事故発生、平成17年4月症状固定、平成17年10月自賠責後遺障害第14級認定、同年12月提訴のこの事件は、事故発生から4年9ヶ月、提訴から3年10ヶ月を経た平成21年9月11日に、ようやく判決が出され、その内容は予想を超えた完全勝利と評価出来るものでした。加害者と言うより、実質加害者側保険会社代理人の弁護士は、判決を読んで「めんたまが飛び出した!」と表現して、直ちに控訴して、○頁に及ぶ長く厳しい控訴理由書を提出してきました。

○その論点は、以下の通り多岐に及びました。
先ず視力低下した右眼の状況についての論点に関する加害者側保険会社主張です。

1 右眼の充血と腫れ上がりについて
 保険会社は、被控訴人A(以下、Aと表示)の「右眼が充血して、大きく腫れ上がった」との主張について,診療録等から確認出来ないと否認

2 右目視力低下発現時期
 事故日が10月2日であり、且つ12日には眼を開けることが出来たのに、事故日の24日後の26日に初めて眼科を受診するのも不自然

3 甲34フラッシュVEP検査結果について
 甲34は1枚のみの診断書で、診療録や検査記録が添付されていないから信用性がない

4 裁判所による鑑定結果は「詐病」否定は明らか
 裁判所による鑑定結果について、外傷性か否かを鑑定しているに過ぎず、「心因性」か「詐病」かについては何ら鑑別判断をしていない

5 「詐病」の可能性について
 Aが「詐病」として視力障害を訴える理由として、債務を抱えているので債権者からの支払督促を免れることにある

6 右目視力障害と本件交通事故の因果関係
 Aの右目視力障害と本件交通事故との因果関係について、そもそも外傷性の右目視力障害が存在しないので因果関係を論ずるまでもなく損害賠償請求は認められない

7 Aの右肩機能障害について-ブロック注射時期が不自然で、治療打ち切り後に却って症状が悪化するのも不自然極まる

8 控訴審における控訴人らの新たな主張
 Aの右目視力障害は、心因性だから14級に過ぎない、また、心因性だから回復の可能性があり、労働能力喪失期間はせいぜい数年に限定すべき


○加害者側保険会社は、平成16年10月2日の事故なのに事故日から24日も経た26日に初めて眼科を受診したのが先ず不自然で、且つ、各種検査結果から目に器質損傷はなく、視力検査結果は見えるのに見えないふりをしており、また裁判所による鑑定結果からも「外傷性」が否認され、「詐病」は、明らかであり、Aが見えないふりをするのは借金があるため賠償金を多く取得したいためであり、また「心因性」だから、実際は見えており、日常生活には不自由がなく、後遺障害としては14級を認めれば十分であり、労働能力喪失期間もせいぜい数年認めれば十分であると、被害者Aさんからからすれば、とんでもない主張のオンパレードでした。

○特に、「心因性だから、実際は見えており、日常生活には不自由がない」との主張には、Aさんと共に私自身も激怒しました。Aさんは、右眼が不自由になったため生業の大工ができなくなり、やっと見つけたコンビニアルバイト店員の仕事も閉店でなくなり、その後は、ハローワークに登録して仕事を探していましたが、年齢が高く且つ右眼と右腕が不自由とのことで、なかなか仕事が見つからず、道路の清掃作業員、測量補助で棒を持って立っている仕事等をスポット的に行い、定収はなく、身内の援助でようやく生活をする苦しい状況が続く、正に日常生活の不自由を、目の当たりにしていたからです。

○上記各論点について、保険会社側顧問医から、保険会社自身の主張以上にAさんにとって厳しい意見書が次々に提出され、控訴審での厳しい審理が始まり、平成21年9月の一審判決から、控訴審での最終解決まで、なお10ヶ月間の攻防が続きました。

以上:1,603文字

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