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勤務中津波に巻き込まれて死亡し各種社会給付受給権者2

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平成23年 6月26日:初稿
○「勤務中津波に巻き込まれて死亡し各種社会給付受給権者1」を続けます。
父Aが勤務中津波に巻き込まれて死亡した場合、前々妻との間に3人(20歳、18歳、16歳)、前妻との間に2人(10歳、8歳)の合計5人の子供が居て前妻の子供には僅かながら養育費を送っているも前々妻の子には養育費を送っていなかったとの事情があります。
この場合、Aの遺産については5人の子供が各5分の1の法定相続分を持ちますが、遺産ではない公的給付が誰になされるかについては、その公的給付の根拠法律によってその分配が決まります。労災保険、社会保険等は社会保険労務士の分野で、正直のところ弁護士の私はこの分野は余り勉強しておらず、色々突っ込まれると自信を持って答えられず宿題とさせて頂きました。

○質問の趣旨は、亡くなったAの子供5人で養育費の支払を受けていなかった前々妻の子は遺族年金給付が受けられないかとということですが、結論として、受けられないようです。その理由は、いずれの法律も、「受け取ることができる遺族」として、「よつて生計を維持していたもの」との限定付きだからです。この「生計を維持していた」とは、その収入によって日常の消費生活の全部または一部を営んでおり、その収入がなければ通常の生活水準を維持することが困難となるような関係が常態であるかどうかで判断される(昭和41年10月22日基発1108)とされているからです。養育費支払いを受けていない子は、「よって生計を維持していた」とは言えません。

○先ず労災保険関係では、
1.遺族補償給付として①遺族補償年金、②遺族補償一時金、
2.葬祭料
3.遺族特別支給金300万円
の3種があり、その内容は、以下、厚労省福島労働局HP掲載保険給付及び特別支給金の内容一覧の内遺族給付分の抜粋をご参照下さい。


以下関係条文です。
労働者災害補償保険法
第16条 遺族補償給付は、遺族補償年金又は遺族補償一時金とする。

第16条の2
 遺族補償年金を受けることができる遺族は、労働者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であつて、労働者の死亡の当時その収入によつて生計を維持していたものとする。ただし、妻(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下同じ。)以外の者にあつては、労働者の死亡の当時次の各号に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。
1.夫(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下同じ。)、父母又は祖父母については、60歳以上であること。
2.子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること。
3.兄弟姉妹については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること又は60歳以上であること。
4.前3号の要件に該当しない夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、厚生労働省令で定める障害の状態にあること。

第16条の6 遺族補償一時金は、次の場合に支給する。
1.労働者の死亡の当時遺族補償年金を受けることができる遺族がないとき。
2.遺族補償年金を受ける権利を有する者の権利が消滅した場合において、他に当該遺族補償年金を受けることができる遺族がなく、かつ、当該労働者の死亡に関し支給された遺族補償年金の額の合計額が当該権利が消滅した日において前号に掲げる場合に該当することとなるものとしたときに支給されることとなる遺族補償一時金の額に満たないとき。

第16条の7 遺族補償一時金を受けることができる遺族は、次の各号に掲げる者とする。
1.配偶者
2.労働者の死亡の当時その収入によつて生計を維持していた子、父母、孫及び祖父母
3.前号に該当しない子、父母、孫及び祖父母並びに兄弟姉妹
2 遺族補償一時金を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順序により、同項第2号及び第3号に掲げる者のうちにあつては、それぞれ、当該各号に掲げる順序による。

第17条 葬祭料は、通常葬祭に要する費用を考慮して厚生労働大臣が定める金額とする。

第29条 政府は、この保険の適用事業に係る労働者及びその遺族について、社会復帰促進等事業として、次の事業を行うことができる。
(中略)
2.被災労働者の療養生活の援護、被災労働者の受ける介護の援護、その遺族の就学の援護、被災労働者及びその遺族が必要とする資金の貸付けによる援護その他被災労働者及びその遺族の援護を図るために必要な事業

労働者災害補償保険特別支給金支給規則
第1条  この省令は、労働者災害補償保険法 (昭和22年法律第50号。以下「法」という。)第29条第1項の社会復帰促進等事業として行う特別支給金の支給に関し必要な事項を定めるものとする。

(特別支給金の種類)
第2条  この省令による特別支給金は、次に掲げるものとする。
一  休業特別支給金
二  障害特別支給金
三  遺族特別支給金
(中略)

第5条(遺族特別支給金)
 遺族特別支給金は、業務上の事由又は通勤により労働者が死亡した場合に、当該労働者の遺族に対し、その申請に基づいて支給する。
2 遺族特別支給金の支給を受けることができる遺族は、労働者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹とし、これらの遺族の遺族特別支給金の支給を受けるべき順位は、遺族補償給付又は遺族給付の例による。
3 遺族特別支給金の額は、300万円(当該遺族特別支給金の支給を受ける遺族が2人以上ある場合には、300万円をその人数で除して得た額)とする。



○厚生年金関係では、遺族基礎年金と遺族厚生年金が貰えますが、これもその者によつて生計を維持したものとの要件があり、亡くなった父から養育料支払を受けた子供に限られるようです。その詳しい内容は、かんたん国民厚生年金入門というHPの「厚生年金の遺族厚生年金とは?」と言うページをご参照下さい。

厚生年金保険法
第59条(遺族)
 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であつた者の配偶者、子、父母、孫又は祖父母(以下単に「配偶者」、「子」、「父母」、「孫」又は「祖父母」という。)であつて、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時(失踪の宣告を受けた被保険者であつた者にあつては、行方不明となつた当事。以下この条において同じ。)その者によつて生計を維持したものとする。ただし、妻以外の者にあつては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。
1.夫、父母又は祖父母については、55歳以上であること。
2.子又は孫については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、又は20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。

第66条
 子に対する遺族厚生年金は、妻が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給を停止する。ただし、妻に対する遺族厚生年金が第38条の2第1項若しくは第2項、次項本文又は次条の規定によりその支給を停止されている間は、この限りでない。

2 妻に対する遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であつた者の死亡について、妻が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有しない場合であつて子が当該遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、その支給を停止する。ただし、子に対する遺族厚生年金が次条の規定によりその支給を停止されている間は、この限りでない。

3 夫に対する遺族厚生年金は、子が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給を停止する。前項ただし書の規定は、この場合に準用する
以上:3,123文字

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