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高齢者施設の分類概観

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平成22年 1月24日(日):初稿
○脳梗塞等の後遺障害があり、身体が不自由で要介護状態の老人が、ある高齢者施設に入所したら、栄養は悪い、入浴もろくにさせない等あるべきケアをしてくれず、却って健康を害し、介護状態レベルが上がったことを抗議したら、職員の対応も不誠実極まりなく、余りに腹立たしいのでその介護施設に対し、損害賠償請求して貰いたいとの相談がたまにあります。

○高齢者介護施設と一口で言ってもその種類は多様にあり、その正式名称も中身もサッパリ判っていないことを、仙台弁護士会主催の「高齢者施設の活用方法」と言う講演で痛感させられました。
以下、講演レジュメを元にした備忘録です。

高齢者施設の種類は以下の通りです。

(1)介護老人福祉施設
特別養護老人ホーム(特養)であって、当該特別養護老人ホームに入所する要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能訓練、健康管理および療養上の世話を行なうことを目的とする施設。介護保険法に基づき、都道府県知事から指定を受けることによって『指定介護老人福祉施設』となり、介護保険による施設サービスの対象になる。

(2)介護老人保健施設
介護を必要とする高齢者の自立を支援し、家庭への復帰を目指すために、医師による医学的管理の下、看護・介護といったケアはもとより、作業療法士や理学療法士等によるリハビリテーション、また、栄養管理・食事・入浴などの日常サービスまで併せて提供する施設。

(3)介護療養型医療施設
医療法に基づき、病状が安定期にある要介護者に対し、医学的管理のもとに介護その他の世話や必要な医療を行う施設


(4)認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
認知症を持つ高齢者が9人以下の少人数で共同生活をしながら、入浴、排せつ、食事等の日常生活上のお世話、機能訓練をしてもらえる施設で、形態としては民家型、アパート型、ミニ施設型など、さまざま。利用者は、原則として、施設の所在地の市町村に住んでいる認知症要介護高齢者。

(5)小規模多機能型居宅介護
平成18年4月の介護保険制度改正により創設された、地域密着型サービスのひとつ。介護が必要となった高齢者(主に認知症高齢者)が、今までの人間関係や生活環境をできるだけ維持できるよう、「通い」を中心に「訪問」「泊まり」の3つのサービス形態が一体となり、24時間切れ間なくサービスを提供できるのがその大きな特徴。

(6)軽費老人ホーム(A、B、ケアハウス)
低額な料金で高齢者 (場合によっては高齢者夫婦) に住居を提供する老人福祉施設で、すべて個室化されている。事務費コストは、利用希望者の年収により異なるが、毎日の生活費については本人負担となる。利用者は60才以上か、夫婦のどちらか一方が60才以上であることとされている。
A型;低額な料金で、食事などを提供する。利用者の資産等が基本利用料の2倍以下で、身寄りがないか、家庭の事情等で家族と同居できない者を対象とする。給食その他、日常生活に必要な便宜を供与することを目的とする。

B型;家庭環境、住宅事情等の理由により、居宅において生活することが困難で、自炊できる程度の健康状態の者を対象とする。(自炊を原則とする)

ケアハウス;高齢者のケアに配慮しつつ、その自立性をも尊重した軽費老人ホームである。バリアフリー構造の為、車椅子使用が可能で、全個室になっている。食事サービス、入浴サービスが提供される。入所施設だが、介護保険では居宅とみなされ、介護や支援が必要になった場合には居宅サービスを利用することができる。

(7)養護老人ホーム
住宅の環境による事情やなんらかの経済的な理由によって、自宅で養護を受けることが困難になってしまった65歳以上の高齢者が入居する老人福祉施設。

(8)有料老人ホーム
有料老人ホームとは、常時1人以上の老人を入所させて、生活サービスを提供することを目的とした施設で老人福祉施設でないものをいう。ここでいう「老人」とは65歳以上の高齢者をいう。

①介護付有料老人ホーム
護保険の「特定施設入居者生活介護」の認定を受けた施設で、食事や清掃から介護サービスまで、すべてを施設のスタッフが提供するタイプの有料老人ホーム

②住宅型有料老人ホーム
介護保険の「特定施設入居者生活介護」の認定を受けていないタイプの有料老人ホームで、施設スタッフが提供するのは食事サービスと、緊急時の対応などの日常的な生活支援だけ

③健康型有料老人ホーム
介護がまだ必要ではないが、1人暮らしに不安を感じたり、老後を楽しみたい高齢者の方が入居できる有料老人ホームのことで、基本的に要介護となったら契約を解除し、退去しなくてはならない

(9)高齢者専用賃貸住宅
高齢者専用賃貸住宅とは、高齢者の入居を拒まない「高齢者円滑入居賃貸住宅」のうち、専ら高齢者を賃借人とする賃貸住宅をいう。

(10)宅老所・・・など
痴呆症(ちほうしよう)など介護の必要な高齢者向けに,日中の通いや短期宿泊サービスなどを主に提供する小規模施設。グループ-ホームと違い居住を前提としておらず形態や内容もさまざまだが,家庭的な雰囲気と少人数制をいかした介護が行われている。

以上:2,125文字

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