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不動産共有とその変更と管理の違いについて1

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平成20年 8月29日:初稿
共有物利用方法としての賃貸は、処分・管理のいずれか?」で、「私は受験時代は、前記我妻・舟橋説明に従って、単純に、売却は『変更』で全員一致が必要、賃貸は『管理』で共有持分権割合過半数の同意が必要と覚えていましたが、教科書を良く検討するとそう単純ではないようで、賃貸は『変更』と考えた方が合理的なようです。」と記載しましたが、具体例で検討します。

○A、B、C3兄弟が父親から相続した土地(100坪、甲地と言います)を各3分の1ずつの持分権で共有していたとします。民法では共有物の変更、管理として以下の規定があります。
第251条(共有物の変更)「各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。」
第252条(共有物の管理)「共有物の管理に関する事項は、前条の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。」


○先ず民法第249条(共有物の使用)で「各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。」との規定で甲土地の共有者A、B、Cは100坪全部を使用することが出来、また共有持分権も所有権ですから、自己の持ち分3分の1についてのみの売却、賃貸等は自由に出来、民法第251,252条で言う「変更」、「管理」とは共有物全体を一括しての「変更」、「管理」を言います。

○甲土地全体の賃貸が「管理」に該当するのであれば、「各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する」ので、たとえCが反対しても、AとBが同意すれば、3分の2で過半数を超えますので、Cの意向を無視して例えばDに賃料月額30万円と定めて賃貸することが出来ます。賃貸が「変更」に該当すれば「他の共有者の同意」が必要ですので、共有者の1人でも反対者がいれば出来ず、Cが反対する限り、賃貸は出来ません。

○そこで共有物は共有者全員が仲が良くて意見の一致を得やすければ、その効率的利用が可能にですが、共有者同士が仲が悪くて、意見がバラバラだと困難ないし不可能になります。そこで舟橋物権法382頁では「各共有者の持分権は、それぞれ別個独立の所有権たる性質は持っているけれども、同一目的物たる共有物の上に競合して成立するものであるから、(中略)各持分権者相互の利害調節や、共有物の価値維持・増進のため」に「変更」、「管理」の規定があると説明しています。

○共有物の使用・収益等が全て全員一致でないと出来ないとすれば、その効率的利用が阻害され、価値も維持できなくなるので、「変更」は全員一致を要するが「管理」は過半数の多数決で可能にしています。賃貸が「管理」とすればたとえCが甲地を自分でも使いたいためにDへの賃貸に反対してもA、B2名の一致でDに賃貸されてCは甲地を使えなくなってしまいますのでCにとっては賃貸が変更・管理のいずれに当たるかは重大な問題になります。勿論、Dに月額30万円で賃貸すればCは持分割合の10万円を取得できます。
以上:1,240文字

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