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自治体施行土地区画整理事業の仮換地処分概略3

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平成20年 8月 7日:初稿
仮換地工事施行に伴う建築物等の移転及び除却
区法(建築物等の移転及び除却)第77条
1.施行者は、第98条第1項の規定により仮換地若しくは仮換地について仮に権利の目的となるべき宅地若しくはその部分を指定した場合、第100条第1項の規定により従前の宅地若しくはその部分について使用し、若しくは収益することを停止させた場合又は公共施設の変更若しくは廃止に関する工事を施行する場合において、従前の宅地又は公共施設の用に供する土地に存する建築物その他の工作物又は竹木土石等(以下これらをこの条及び次条において「建築物等」と総称する。)を移転し、又は除却することが必要となつたときは、これらの建築物等を移転し、又は除却することができる。
2.施行者は、前項の規定により建築物等を移転し、又は除却しようとする場合においては、相当の期限を定め、その期限後においてはこれを移転し、又は除却する旨をその建築物等の所有者及び占有者に対し通知するとともに、その期限までに自ら移転し、又は除却する意思の有無をその所有者に対し照会しなければならない。


この規定に基づき施行者が行う移転・除却等は「直接施行」と呼ばれ、その実質は行政代執行による強制的な排除と同じであり,まさに事実上の収用に該当すると評価されるもので、この規定によって土地収用法によらず事実上の収用が可能になります。

直接施行とは
土地区画整理事業に関する用語解説と言うHPによると
通常、移転協議により権利者自ら移転、除却を行うことが望ましいですが、協議移転のみでは限界が伴うことになります。そのため、移転協議に応じない一部の権利者により、事業の進捗が大幅に遅れてしまい、換地処分に至らない場合があります。土地区画整理法第77条においては、施行者の事業施行に賛同してもらえない権利者の建築物等に関しても移転の義務を課しているので、権利者が移転をしない場合は、施行者がその建物等を移転、除却しなければなりません。このような事態になった時、施行者が直接的に移転等の工事をすることを直接施行といいます。

直接施行の意義
従って工事に反対して小屋等を建築して立てこもった地権者が居た場合、この区整法第77条の規定だけで強制的に排除できることになるもので、仮換地指定処分の実効性を担保する伝家の宝刀的規定です。
(財)区画整理促進機構から「建築物等の『直接施行』の実務」と言う「直接施行」専門の解説テキストが出版されており、区画整理においては相当活用されているようです。

その結果、新横浜長島地区土地区画整理事業HP報告での●世紀の悪業「直接施行」(2003.8.21)或いは「直接施行の名をかりた財産の持ち逃げ」のような事例がネットで報告されています。

直接施行の問題点等
一般的に,行政法の義務の不履行に対する処理は上記の区整法第76条4項のように
①行政による義務賦課行為
②不履行の場合さらに強制的な実現(行政強制といいます。「行政代執行法」や,租税関係であれば「国税徴収法」といった強制執行手続を規定した法律によります)
という二段階を踏むところ、
区整法第77条は、義務賦課行為に相当する仮換地指定処分や法100条の停止命令が先行している場合につき,義務履行確保のための特則的な規定として存在しているもので、安易に行政強制が認められることにつき、憲法31条・デュープロセスの原則からは問題のある規定とも言えます。
以上:1,413文字

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