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”離婚紛争の合意による解決と子の意思の尊重”-離婚紛争時の子の気持

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平成29年 7月29日:初稿
○いかに子どもの気持ち・意思・意見を解決のプロセスに反映させるか?面会交流・養育費、DV事件、ハーグ事案など様々な家事事件(調停・裁判・ADR・当事者支援)において合意解決と子の意思の尊重に焦点をあてた初めての本と銘打った日本加除出版株式会社発行二宮周平立命館大学法学部教授・渡辺惺之(さとし)大阪大学名誉教授共編の「離婚紛争の合意による解決と子の意思の尊重」を読み始めています。

○執筆者は15名の実務家と研究者ですが、その中で、片山登志子弁護士が執筆した「4 離婚紛争における子どもの意思の尊重(1)離婚紛争は子どもにどのような影響を与えているか」に記述された筆者が、離婚紛争の解決に関与するなかで出会った子どもたちの姿から教えられた子どもたちの辛く悲しい姿を、私の備忘録として紹介し、今後、離婚紛争合意解決を目指す親御さんへの説明資料とします。

①両親の長年にわたる不和や暴力のなかで、両親に仲良くして貰いたいと願い、何とかして自分が両親を仲良くさせようと努力したものの、両親の対立が深まるばかりというなかで、自分に自信がもてなくなり、無力感に襲われ、集中力がなくなりついには不登校になってしまった子どももいた。その状態から脱出するのに何年もの時間が必要であったと子ども自身から聴き、胸が潰れるような思いがした。

②両親の別居で、それまでの生活の場を離れることになり、学校の友だちや近所の遊び仲間と別れることが悲しいと泣きながら訴えた子どももいた。たとえ別居後の生活環境が、援助してくれる祖父母がいたり経済的に安定したものであったとしても、子どもには子どもが築いてきた社会生活があり、それが崩されることは、子どもにとって大人が受ける以上に大きなストレスであることを改めて痛感させられた。

③両親の別居後、離れて暮らす親との交流について、同居している親のみならず、祖父母などの親族が神経質になりすぎて否定的な態度を示すために、子ども自身が、離れて暮らす親と会いたいと思いながらも、同居している家族に罪悪感を感じるようになり、どのように交流したら良いかわからなくなってしまったケースもあった。面会交流に立ち会っていると、子どもたちの揺れ動く心情が手に取るようにわかることもあり、切なくなることも少なくない。


○棚瀬一代教授の、第56回全国家事調停委員会懇談会パネルディスカッションでの、以下の発言も大変示唆に富むものです。

子どもは、虐待されたといような特別な事情がない限り、たとえ両親が非常に激しく夫婦げんかをしているような場合であっても、親には離婚をしてほしくないと思っていること。離婚をしてしまったような場合でも、どうして結婚の誓いを破って離婚などしたのか、あるいは皆でまた昔のように仲良く暮らしたい、そしてお父さんもお母さんも大好きだというような、こういった生の声を私自身は子ども達と出会うなかで非常によく聞かされております。子ども達の思いに共通しているのは、強い『和解幻想』であると思っております。……(中略)……子どもと親の気持ちというものは非常に大きくずれているとということを感じます。

以上:1,294文字

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