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別居時所有預貯金を別居後浪費した場合の財産分与

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平成24年 8月 9日:初稿
○夫婦が離婚する際の財産問題は、
①養育費;子供がいる場合の養育費分担、
②慰謝料;不貞行為をした等の婚姻破綻有責配偶者に対する制裁、
③財産分与;夫婦共有財産がある場合の清算
の3つですが、財産分与について良くある質問として、
妻側から、夫が例えばパチンコ等のギャンブル好きの浪費家のため本来残るべき預貯金がないが、これを取り戻せないか
夫側から、妻に給料の管理を全部任せていたが、妻が浪費家で或いは家計管理が下手で、本来預貯金が残るはずなのに残っていないが、これを取り戻せないか
というものがあります。

○財産分与は、夫婦が共同で作った財産は、名義の如何に拘わらず、夫婦関係解消の際、その財産形成寄与度に応じて清算するという制度です。実質夫婦である時期に作った財産ですから、財産分与対象財産は同居時に作った財産に限られ、別居時の財産が基準になります。また、離婚しないで相続の事態となったとき配偶者の相続分が2分の1と改正(昭和55年)されて以来、その清算基準は2分の1です。夫側から妻として家事労働を十分にしてこなかったから2分の1は多すぎると良く主張されますが、妻は当然十二分に家事労働をしてきたと反論し、結局、水掛け論となり、どちらの言い分が正しいか判断できませんので、原則2分の1は先ず動きません。

○財産分与の対象となる別居時の財産ですが、原則は実際に存在する財産です。前述のように夫が浪費をしなければ残っていた財産或いは妻が家計をシッカリ管理していれば残っていた財産等の仮定の財産は、実在しない財産ですので、財産分与の対象にはなりません。この点を財産問題で主張したい場合、精神的苦痛を受けたとして慰謝料請求に加算する等の方法はありますが、あまり効果はないと思われます。

○また財産分与の対象となる財産の存在は、請求する方が主張し且つ立証しなければなりません。夫には1000万円の定期預金があるはずだ、では主張になりません。○○銀行○○支店に金1000万円の定期預金があると主張しなければならず、定期預金証書等証拠がない場合、弁護士法照会制度、裁判所の調査嘱託等の制度を利用して調査しなければなりません。

○夫が別居時確かに○○銀行○○支店に金1000万円の預貯金を有し、妻がそのうち半分500万円を財産分与せよと主張し、夫が離婚を拒んで調停不調、裁判となり判決となるまで2年間経過中に、夫がその1000万円を全部使い果たし、判決時は預貯金ゼロになっていた場合、財産が現実にはないのに500万円支払えとの判決ができるでしょうか。

○財産分与対象財産は、あくまで別居時存在財産ですから、別居後費消されたとしても、財産分与の判決は出ます。これについて、仙台家裁所長をしていた秋武憲一氏著「離婚調停」260頁以下に「実務では、別居時に預金残高が1000万円であれば、離婚時に500万円しか残っていなかったとしても、1000万円を財産分与の対象財産としています。別居後の増減は考慮しません。これは、別居後は、夫婦の経済的協力関係がないと考えるからです。」と断言しています。

○但し、いくら500万円支払えとの判決が出ても、判決時夫が失業し、預貯金がなくなっていた場合、現実には回収できません。夫が離婚訴訟で疲弊し、パチンコで憂さ晴らしをして別居時所有していた預貯金を使い果たし、挙げ句に仕事まで放り出して無収入となった場合、判決を得ても現実には回収不可能になりますので注意が必要です。
以上:1,416文字

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