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年金制度の基本-経過措置の重要性と概要

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平成19年 4月 7日(土):初稿
○「年金がアッという間にわかる本」の紹介を続けます。
この本では、年金制度を難しくしている根本原因は経過措置にあり、「年金の難しさの原因が経過措置にあるとすれば、経過措置を理解しさえすれば年金はとても優しい科目に変貌を遂げるはずである」、更に「年金制度を理解するには、昭和36年と61年の2つの年号だけを記憶しておけばよい。なぜなら、経過措置の殆どがこの2つの年号にルーツを持つからである」と断言されています。そして正確に昭和36年4月1日国民年金法施行、昭和61年4月1日大改正と覚えておけばなおよいとされます。

○老齢基礎年金を満額もらうための保険料支払期間は40年で、平成18年度の満額は年79万2100円です。保険料支払期間が30年の場合は、満額年79万2100円に30/40をかけた59万4100円となります。

○国民年金制度を創設した昭和36年にすでに20歳以上になっている人は60歳まで加入しても保険料支払期間が40年に達せず満額もらえないことが確実になります。そこで経過措置としてこの保険料支払期間40年について「加入可能年数」の経過措置があります。

○「加入可能年数」の経過措置は、折角、国民年金制度が出来ても保険料支払期間40年に達せず年金額が減らされるのではかわいそうだとして、昭和36年当時20歳過ぎていた人については、保険料支払期間が40年に達しなくても老齢年金の満額を支給するものです。

○昭和36年当時20歳過ぎていた人とは、昭和16年より前即ち昭和15年以前(正確には昭和16年4月1日以前)に生まれた人で、例えば昭和15年4月2日から昭和16年4月1日の間に生まれた人は、昭和36年以降60歳に達するまで39年しかないので、この経過措置により、39年間支払えば老齢年金は満額もらえることになり、大正15年4月2日~昭和2年4月1日生まれの人は25年間の支払で満額もらえます。

○昭和61年大改正の際、高度成長期における政府の放漫政策と高齢化の進展により、年金額引下の改悪が行われたそうです。しかしこれもいきなりそれまで100万円もらえたものを一気に50万円に引き下げたのでは100万円を当てにしていた人の生活設計が狂い、怒り狂って暴動に発展しかねないとして、20年かけて穏やかに実施されたとのことです。

○勿論、100万円が50万円に引下とは仮定の数字であり、この年金額引下とこれに伴う経過措置についての詳しい記載は序章と第1章にはありませんが、読み進むうちに出て来たら備忘録を残します。
何とか第1章までは読み進みましたが、やはり年金は難しいというのが実感です。
以上:1,084文字

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