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裁判の行方

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平成12年 6月 1日:初稿 平成17年 1月 8日:更新
 前号では、私が実際に扱った離婚事件で、妻が離れていったことに納得できない夫の法廷供述を紹介しました。

妻が離れていったことにどうしても納得できない夫は、「私には悪いところはない。妻は反省して戻ってくるべきである。」と明言しました。
 妻はこの夫の法廷供述に夫が益々嫌になり、離婚意志を確固たるものにしました。第一審の裁判官は40代の比較的若い裁判官であったこともあり、夫のこの言葉に妻の心情との乖離の大きさから婚姻破綻を認め、離婚が認容されました。

 夫は、当然、一審の結論を不服として控訴しました。控訴審の裁判長から何とか和解出来ないものかと指示がありました。妻は離婚出来るなら二人の子供の養育費は全く要らないし、更に100万円位夫に支払っても良いとまで言います。それだけ夫が嫌いで仕方なくなったのです。

 しかし、夫は頑として離婚を認めず、結局判決となりました。判決の前の期日に、裁判長は、私に対し、「微妙な事件ですが」、と言って困惑したような表情を見せました。

 私は一寸気になりましたが、まさか結論が逆転するとは思いませんでした。それが控訴審判決では、離婚を認めず、一審判決が取り消されました。その理由は、「夫婦間には修復し難い溝があり回復の可能性は殆どないが、明確な離婚理由がなく、別居期間三年にも満たない本件の離婚を認めると、嫌になって出ていけば離婚が成立する結論を認めることになり法的安定性を害することになる。」と言うものです。

 裁判長は定年間際の65歳で、一審裁判官より20歳も年上です。人間、年と共により保守的になり、大胆な結論を出せなくなるのが普通です。この裁判官も例外ではありませんでした。
不貞行為や暴力等の明確な離婚理由がない場合、5年間の別居期間の継続を持って離婚理由を認めるのがこれまでの大方の判例でしたが、本件は、高裁判決時で別居期間が2年10ヶ月でした。

 別居期間の長短で離婚理由を判断するのは、あまりに形式的判断であり、人間性を無視した不当なものであるとの渾身の理由書を書いて最高裁に上告しましたが、結論は同じで、離婚を認めないことで判決は確定しました。

(平成13年 1月 1日記)
以上:906文字

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